西海海上軍事境界線設置問題で人民軍大佐が記者会見


 西海海上軍事境界線の設定問題と関連して26日、平壌で記者会見が行われ、板門店軍部将官級会談北側代表の朴林銖大佐が発言した。

 朴大佐はまず、6月15日に発生した西海事件の教訓は西海海上軍事境界線に対する明確な合意を見ることで、それに基づき双方の艦艇を隔離しなければ、今後も衝突は避けられないことを示したことだろうと指摘した。

 次に朴大佐は将官級会談で双方が対峙している基本問題について言及、西海海上軍事境界線に対する人民軍と米軍側の主張のどちらが法的に妥当か、また境界線設置問題をどこで扱うべきかについて強調した。

 境界線について人民軍側は、停戦協定第13項に規定された黄海道と京畿道の道境界線(A―B線)の延長線にし、国際海洋法の要求どおり等距離原則を適用すべきだと指摘。また同協定に基づきA―B線の北側と西側すべての海域は共和国の水域になっているが、米軍側はこの水域内に「北方限界線」なるものを一方的に設定していると語った。交渉相手については、停戦協定に基づき西海海上水域と海上兵力に関する軍事統制権が人民軍と米軍側にあるだけに、人民軍と米軍側でこの問題を扱った場合のみ、問題を実質的に解決でき、この水域での軍事的安全も保てると述べ、次のように指摘した。

 西海海上の緊張を緩和し、軍事衝突を防ぐために米軍側が関心をもっているかは、われわれが提案した実務接触に対する米軍側の態度如何で判断する。米軍側が最後まで問題討議を拒否し、一方的に設置した「北方限界線」にこだわるならば、われわれは自主権を守るための決定的措置を講じるだろう。その措置は、われわれの提案によって9月初に開かれる板門店軍部将官級会談で、米軍側がどのような立場を示すかを見て決定するだろう。(朝鮮通信)

注 西海武力衝突事件発生後、板門店ではこれまで5回、朝米軍部間の将官級会談が開かれた。前回17日の会談で人民軍側は、大佐級実務接触を提案したが、米軍側はこれを拒否した。9月初に予定されている6回目の会談で、米軍側が実務接触に応じるかが焦点となる。