民族楽器重奏団「ミナク」の発表会/東京


 民族楽器重奏団「ミナク」の発表会が20日に東京・日暮里のサニーホールで行われ、110人が集まった。

 「ミナク」(康明姫団長)は、朝鮮学校在学中に民族楽器を手にした2、3世の愛好家らが作ったもので、今年で結成9年目を迎える。団員らは皆、他に本業を持つが、東京を中心に演奏会などの活動を精力的にこなしており、今年3月には初の米国公演(ニューヨーク・ジュリアード音楽大学など)も実現させた。

 「ミナク」は後進の育成にも力を入れて来たが、今回の発表会は東京、茨城、福島、宮城に住む20代の若手のために企画された。

 演目は、ヘグム独奏「ノドルの川辺」(李美香)、チュンヘグム独奏「紡績工の思い」(河弘善)、カヤグム2重奏「海のうた」(郭純伊、張由華)など新人らによる演奏のほか、弦楽重奏や木管重奏など。恒例となっている楽器紹介ではヤングムについて解説された。

 福島朝鮮初中級学校で専任講師を務める河弘善さん(25)は、郡山から東京に通いながら、練習を積んだ。また、昨年の冬に祖国で講習を受けた経験が、今回の舞台でも生きたと言う。「発表の場に恵まれていないので、発表会に出られて本当に良かった。祖国での講習と、発表会での経験は、学校で生徒たちに演奏を教える上でも役に立つと思う」と話していた。