ミサイル問題と関連した共和国外務省代弁人談話
共和国外務省スポークスマンが18日に発表したミサイル問題と関連した談話の内容は次の通り。(朝鮮通信、中見出しは編集部)
宇宙利用に差別ない
共和国周辺の敵対勢力は、昨年8月の共和国の人工衛星打ち上げを「ミサイル発射」と言い、共和国が長距離ミサイルを再発射しようとしていると騒ぎ立て、さらには「対応措置」までうんぬんして、圧力攻勢に熱を上げている。
これには、国際舞台で共和国の平和的なイメージを失墜させ、圧力を国際化して手足を縛り付ける不純な政治目的があり、それは国際関係で公正性の原則を崩す危険性を含んでいる。
周知のように、共和国には平和的な宇宙科学研究活動のための衛星活動計画、防衛のためのミサイル開発計画がある。自国の力と技術で打ち上げに成功した「光明星1号」は、まさに衛星打ち上げ計画の誇らしい初の結実である。
この二つの計画は、あくまでも主権国家の自主権に属する問題であり、共和国がこの問題でいかなる国際法的な拘束を受けることもない。
衛星活動について言えば、周辺諸国が共和国より先に始め、現在、米国だけを見ても宇宙に1900余個、日本は50余個の衛星を打ち上げており、その他の周辺諸国も衛星を少なからず保有している。
宇宙が人類の共有物であり、それを平和利用することに差別がないことは、今までのすべての国際的決定が一致して示している、公認された国際法的原則だ。ある国は思い通りに衛星を打ち上げることができ、ある国は衛星活動を行えないという法はどこにもない。
衛星活動を問題視するなら、最小限、共和国も周辺諸国と同数程度の衛星を打ち上げた後に、平等に論議するのが、普通であり公正なことである。
やむを得ぬ自衛措置
敵対勢力は、衛星問題で共和国に言い掛かりをつける名分がないため、平和的な衛星活動を必死に否定し、「ミサイル発射問題」にすり替えようとしている。
公正性の原則から言えば、ミサイル問題も同様である。共和国の周辺諸国の大多数は共和国より先にミサイルを開発し、多く保有している。しかし、なぜ共和国のミサイルだけが誰かの「脅威」になるのか、ということである。
仮に共和国のミサイルが米国本土まで届くとしても、米国が交戦国でなく、われわれに対して何も言わなければ、共和国が何のために米国に向けて発射するだろうか。共和国が何の根拠もなく米国にミサイルを発射したら、米国が黙っているはずはない。このように道理がはっきりしているのに、誰が先に脅威を増大させたかという問題は、あえて論じる必要もない。
共和国がミサイル開発をせざるを得なくなったのは、交戦国である米国が南朝鮮を武力で占領し、近代的なミサイルをはじめ最新軍備を配備し続け、共和国への侵略野望を捨てていないため、やむを得ず講じた自衛的措置である。
したがって、米国が共和国のミサイル問題に言い掛かりをつけるのは盗人猛々しい論理であり、これは事実上、共和国との敵対意識をあおって「危機感」を作り、戦域ミサイル防衛(TMD)システムの開発に必要な資金を日本から得て、南朝鮮に多くの兵器を売却するためである。
神経過敏な日本
現在、ミサイル問題で誰よりも騒いでいるのは日本だ。日本は他国のミサイル射程圏に入って久しいが、唯一、共和国のミサイルには神経過敏になっている。
その理由は、今世紀が過ぎようとする今も日本には、共和国にのみ清算していない過去の犯罪があるためである。日本が共和国のミサイルに脅威を感じるなら、問題解決の鍵は他でもない日本自身が握っていることを悟るべきである。
共和国は今後も、平和的な人工衛星の活動分野では、周辺諸国に追い付くために引き続き努力するが、ミサイル問題については、敵対国が共和国の憂慮を解消する意図をもって正当に接するなら、いつでも協議を行う用意がある。
しかし、公正さから掛け離れ、共和国を差別しようとする試みに対しては、民族の尊厳をかけて断固対抗することを、改めて明らかにする。