外登法の抜本的改正求める/床井茂弁護士、衆院法務委で意見陳述
外国人登録法などの一部改正案を審議中の衆院法務委員会は3日、有識者を招請して参考人質疑を実施。床井茂弁護士と2人の在日同胞が意見陳述した。
床井弁護士は、在留外国人に対する人権保障の問題はその国の人権状況を映す鏡であり、日本人にとっても重要な問題だとして、今国会に提出された外登法改正案とともに、抜本的な改正の問題が真摯に話し合われるべきだと語った。
床井弁護士は、改正案を審議した参院法務委員会では、特別永住者の登録証常時携帯義務違反、旅券携帯義務違反に対する罰則を罰金(20万円以下、刑事罰)から過料(10万円以下、行政罰)に変えるなどの修正案が可決されたものの、提示義務違反については罰金制度の改正が提案されなかったと指摘。不提示が刑事罰となるのであれば、提示のためにいつも登録証を持ち歩かねばならないという不便と精神的苦痛はそのまま残るとして、在日外国人の管理と監視を目的とする携帯・提示義務の廃止を含む抜本的改正が必要だと強調した。
また2人の在日同胞は、(政府、国会が)歴史的背景の特殊性を直視して外登法を抜本的に改正すべきだと述べた。