共和国外務省代弁人、米国の威嚇発言を非難/衛星問題口実に
共和国外務省スポークスマンは3日、コーエン米国防長官が最近、衛星問題を口実に共和国を威嚇する発言を行ったことと関連し、朝鮮中央通信社記者の質問に次のように答えた。
南朝鮮を訪問したコーエン長官は、平和的な宇宙研究のための共和国の衛星打ち上げを「ミサイル再発射」と言い、それを阻止するために「米国、日本、南朝鮮の3国共助のもとにすべての軍事的手段を動員して対応する」などと語った。
見過ごせないのは、共和国の衛星打ち上げがあった場合、打ち上げの前と後の2段階にわけて、「強度の軍事的措置」を講じることまで具体化したことだ。
打ち上げ前の段階は、衛星打ち上げの動きが確認され、運搬手段の胴体(ロケット)と推進体(燃料)が打ち上げ台に移動し始めた時点で、米国は3日以内に日本からトマホーク巡航ミサイルを装着した巡洋艦2〜3隻と原子力潜水艦、支援艦など10余隻の艦船からなる米第7艦隊所属のキティーホーク空母船団を、朝鮮半島海域に急派し、日本とアラスカに基地があるF15、F16戦闘爆撃機をスクランブル態勢に置くことにした。これには、1日7回ずつ共和国を偵察監視するスパイ衛星の活動を増加することも含まれている。
打ち上げ後の段階では、朝鮮半島に増員された米軍兵力を引き続き維持し、監視および戦闘態勢を高めることになっている。
たとえ共和国が衛星であれミサイルであれ試験発射を断行するとしても、それは公認された国際協約はもとより、朝米基本合意文にも抵触しないものであり、主権国家であれば当然、行使できる自主的な権利だ。
共和国の信義に米国が挑発で応えることは、国防力を強化し、衛星打ち上げはもとより、ミサイル発射実験も引き続き進めるようあおることになろう。
自主権認め関係発展を/労働新聞
労働新聞2日付は、米国が最近、共和国の核とミサイル開発が脅威となるためそれを放棄しない限り、「関係を改善」しないとしながら、共和国の衛星計画を「弾道ミサイル開発」と言い張っていることと関連し、次のように指摘した。
共和国が米国を威嚇しているのではなく、膨大な量の核兵器と長距離ミサイルを保有している米国こそ、共和国を威嚇している。
見逃せないのは、米国が朝米基本合意文を履行せず、その責任を共和国に押しつけ、基本合意文を破棄しようと試みていることだ。
共和国はすでに米国を百年来の宿敵に見なしておらず、米国が共和国の自主権と選択の自由を認め、善意で対するならば、平等と互恵の原則で米国と関係を発展させられることを明白にした。これは共和国の原則的立場である。問題は、共和国の対応にあるのではなく、米国がどう出るかにある。(朝鮮通信)