南北労働者サッカー南側代表選考が終わる
今月10日に平壌で行われる「統一念願 北南(南北)労働者サッカー大会」第1戦に出場する南側選手の選考作業が終了した。
全国民主労働組合総連盟(民主労総)所属の各地域労組チームによる予選大会が6月5日から行われてきたが、決勝戦が7月17日、ソウル・蚕室競技場で行われ、蔚山現代自動車労組が慶北オリオン電気労組を1−0で下して優勝。これで、優勝した現代から11人、準優勝のオリオンから5人、3位の京畿双龍自動車労組と全北現代自動車サービス労組から3人ずつ、計22人でメンバーが組まれることになった。
会場には、市民団体メンバーや元非転向長期囚など約2500人が観覧に訪れ、大舞台にふさわしい盛り上がりを見せた。
民主労総傘下の全国保健医療労働組合は医療団を組んで、負傷した選手の治療に当たったほか、市内の大学生もボランティアスタッフとして、ライン引きやグラウンド整備などをした。学生らは「自分たちも毎年八月に統一運動を行ってきたが、今回は労働者がすばらしいアイデアを思い付いてくれた」と語る。
下馬評では、平均年齢が30代の現代に対し、20代のオリオンが有利との見方が圧倒的だった。だが、試合は予想外の接戦。延長後半3分、現代が今試合唯一の得点を叩き出した。ゴールを決めたMVPチョン・ウィシク選手(40)は「南の労働者の代表として、北の労働者と平壌で試合ができるなんて嬉しくてたまらない」と語った。
今大会について、南では「純粋な南北民間級スポーツ交流として、非常に大きな意義を持つ大会」(李奎宰・民主労総副委員長兼統一委員長)、「スポーツは他の分野に先駆け、分断の壁を越え、南北が一つであることを確認するものとなってきた。今大会こそ南北和解の機会となることを期待する」(ハンギョレ新聞5月7日付)との声が多く上がり、試合を通じて統一の機運が高まることへの期待感がふくらんでいる。