総聯支部、学校代表ら川崎市に保護者補助の増額要請
総聯神奈川・川崎支部の李漢洙委員長、同南武支部の宋学譜マ員長、川崎民族教育推進協議会の金三浩会長、川崎朝鮮初中級学校の盧泰碩校長、南武朝鮮初級学校の張正一校長ら両支部と両校の代表らが7月23日、川崎市庁を訪れ、同市が市内の朝鮮学校2校に通う児童生徒の保護者に支給している保護者補助金を引き上げるよう要請した。
一行は、小泉昭男市議会議長、自民党をはじめ各政党の市議団団長、市民委員会委員らを訪ね、陳情書を手渡した。さらに市長の代理として対応にあたった杉本寛助役、市民局飯村富子局長らと面会し、高橋清市長あての要請書を提出した。
要請書および陳情書は、日本政府が国庫補助を一切支給していないため、朝鮮学校に対する教育助成は日本の私立学校に比べて著しく低い水準であり、深刻な不況の中、学校の維持運営はきわめて苦しい状況に置かれていると指摘。川崎市当局が(1)日本政府の国庫補助が支給されるまで市内の朝鮮学校2校に対する独自の暫定的予算措置を取る(2)来年度の予算編成において朝鮮学校に対する助成金を引き上げ、保護者補助金を現行の児童生徒1人当たり月額6000円を1万円に増額する――よう、また市議会などはその実現のために尽力するようそれぞれ求めている。
小泉議長は「趣旨はよく分かった。市議会の常務市民委員会で十分に検討し、討議するよう委員長と関係者に指示したい」と答えた。また杉本助役は「不況で自治体の財政も厳しいが、来年度は若干景気回復の展望があるようだ。要請の趣旨を市長、財政局長らにきちんと伝え、期待に応えられるよう努力したい」と述べた。