各地で日校生のサマースクール/全8ブロックで


 日本の中学・高校に通う同胞生徒に民族意識を育み、相互のネットワークを広げるための「日校在学朝鮮人学生夏休み講習会(サマースクール)」が、7月28〜29日の京都・滋賀ブロックを皮切りに、各地で行われている。各ブロックとも、実行委員会が文化公演や運動会、民族文化の体験、キャンプファイヤーなど多彩なイベントを準備している。同じ境遇の生徒どうしが触れ合うサマースクールは、参加者にとって、朝鮮人としての自分を意識する貴重な機会になっているようだ。

 

民族に触れる夏/日頃の悩みも打ち明け

 滋賀県の家族旅行村・ビラデスト今津で行われた京都・滋賀ブロックのサマースクールは、日校生60余人を含む100余人が参加し、盛況のうちに日程を終えた。

 続いて、兵庫ブロックのサマースクールが、29〜31日に神戸市立自然の家で行われた。

 兵庫県の朝青と日校生のネットワーク組織である学生会では、過去1年間、月に1度の会合や日本学校の訪問などを続け、地道に参加者を募った。その結果、今回は昨年の1.5倍となる70余人の日校生が参加。また、日本学校の教員や日校学生会のOB、朝青員ら60余人が加わった。

 サマースクールでは、チマ・チョゴリの試着、テコンドー、クネティギ(ブランコ)など民族文化を体験する「民族広場」、日帝の植民地統治時代に1世が日本に渡って来たいきさつをテーマにした一人芝居、兵庫朝鮮歌舞団の公演、クイズ、運動会、キャンプファイヤーなどが行われ、生徒たち自身が準備した演劇、文化公演も披露された。

 また、学生会OBとの座談会、グループ別の討論では、本名と通名の問題、国籍の問題など日頃の悩みを互いに打ち明けながら、朝鮮人として堂々と生きて行くにはどうすべきかを話し合った。

 参加した生徒らは、「憧れのチマ・チョゴリを着ることができてうれしかった」「(同じ境遇の)朝鮮人がこんなに多いとは知らなかった」などと感想を語った。

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 サマースクールは今後、北海道(4〜9日)、関東・東北(5〜7日)、東京(7、8日)、中四国・九州(9〜11日)、大阪・奈良・和歌山(10〜12日)、東海・北信(17〜19日)の6ブロックで行われる。

 東京ブロックでは、これまで行ってきた山間地での合宿方式から趣向を変え、都内の朝鮮学校で1泊2日のサマーフェスティバルを開催する。

 ここには日校生だけでなく、朝高生や一般の朝青員らも多数参加し、より広範で、地域に根付いたネットワークづくりを目指す。