朝鮮学校代表ら、民族教育の権利保障に対する協力を要請/愛知,福岡で


愛知の朝鮮学校代表ら、知事に助成増など要請

 総聯愛知県本部の金鎭度委員長をはじめ、県下の商工会、女性同盟、朝鮮学校の代表らが9日、知事公館に神田真秋知事を訪ね、県下の朝鮮学校に対する助成金の増額などを要請した。 金委員長は席上、(1)県下の朝鮮学校に対して日本の私立学校と同等以上の助成金を交付すること(2)愛知朝鮮中高級学校の高級課程に対して授業料等軽減制度を適用すること、を求める要請書を神田知事に手渡した。

 その上で一行は、少子化に不景気による父母の財政難が重なり、苦しさが増している朝鮮学校の運営について説明した。

 神田知事は、日本は在日朝鮮人と共生する社会を目指すべきであり、文部省が朝鮮学校生の大検受検を認めたことなど、政府の政策にも変化が見えると指摘。県としても朝鮮学校に対する根本的な政策樹立に向け、要望に沿える方向で検討していきたいと話した。

 

福岡では県議会議長に

 総聯福岡県本部の金鍾大副委員長をはじめ県下の朝鮮学校代表らが15日、5月に選出された吉原太郎県議会議長を表敬訪問。席上、朝鮮学校生の大学受験資格認定や助成金増額など、民族教育の権利保障に対する協力を要請した。

 吉原議長は、差別をなくすために善処しなければならないと指摘。助成金増額を視野に、名目も現在の国際交流資金から私学助成金に変えた方がいいとの考えを示した。

 同本部では現在、民族教育の権利保障を求める10万人署名運動を展開中で、9月には県議会に提出する予定だ。