出逢いのパーティinサイパン/同胞結婚相談中央センター初の海外イベント
「出逢いのパーティーinサイパン」が2〜4日、行われ、男女25人が参加した。同胞結婚相談中央センターでは94年の設立以来、毎月のように「パーティー」を開いてきたが、海外での開催は初めてだ。
これまで行った1泊2日の北海道ツアー、青森・十和田湖でのキャンプが「相手の人柄がよく分かり、飾らない普段の自分が出せる」と好評だったことから、2泊3日の海外パーティー旅行を企画したもの。お互いをよく知るための時間的なゆとりと雰囲気をうまくセッティングすれば、第一印象にとらわれずにカップルが成立する率が高まるというデータもある。
初日は自己紹介を兼ねたオープニングセレモニーと食事会、2日目にはマニャガハ島でのゲーム大会とサンセット・クルージング、3日目にはカップルの発表と、多彩なイベントが用意された。イベントの合間にはフリータイムがたっぷりあり、気に入った異性と話すチャンスも多かった。
参加した男性12人、女性13人の年齢は25〜35歳。北海道から九州まで日本各地から参加しており、職業も様々だ。また国籍表記も朝鮮、「韓国」、日本と多彩で、民族教育経験者も未経験者もいた。さらに姉妹や親友同士で参加した人、父母の強い勧めで参加した人など、参加の経緯も様々だった。
最終日には、5組のカップルが誕生した。センターの李愛浩副所長は、「ゴールインまでは色々な問題もあるだろうが、誠意と責任を持ってバックアップしたい」と激励した。
参加者の投稿
楽しい日程、親切なスタッフ/「結婚は同胞と」みな積極的
そろそろ結婚をと考えている私は、2〜4日に行われた「出逢いのパーティーinサイパン」に参加した。「やっぱり同胞と結婚したい、でも出会いがない…」。私を含め、そんな思いを抱える若者たちが、常夏の島で楽しいひとときを過ごした。
くじ引きで決められた4人テーブルに着く。男女各2人。初対面とあって交わす言葉もなく、沈黙が流れ、ただグラスだけを重ねる私。会場を見渡すと、どのテーブルも同じ状況だった。
しかしこの雰囲気は最初だけだった。時間が経つにつれだんだんと話に花が咲き始める。私のテーブルでも、参加した経緯に始まり、理想の異性像、家族構成、趣味など、少しでもお互いを知ろうとおしゃべりが熱を帯び始めた。
参加者の年齢や職業は様々。また北海道や九州など、日本各地から参加していた。しかし、「いい出会い」を求める気持ちは共通していた。私を含め、他の参加者らも、日本人と出会う場はあるはずだ。それでも結婚はやっぱり同胞という強い思いがあるから、お金も時間もかけてサイパンまで来たのだろう。
そんなことを考えているうちに、みんな次々と異性に自分をアピールし始めた。結構積極的だ。すでにツーショットもちらほら。
私は男性だけ5〜6人の「作戦会議」に参加した。互いに誰が気に入ったかを打ち明け合う。ある内気そうな青年が「気に入った人はいるが、あまり反応がよくないようだ」と話すと、他の参加者が「そんなに消極的では駄目だ。そのためにセンターのスタッフもいるんだから」。牽制し合いながらも、不思議な連帯感が生まれる。
ホテルなどで開かれるパーティーにも参加したことがあるが、その場合、第一印象に左右される短期戦の性格が強い。しかし、今回のような旅行形式のパーティーは、相手を見極める時間がたっぷりある長期戦だ。もちろん、自分自身についても外見だけでない中身の部分が試されるが、ゴールは一緒に生活していく結婚なのだから、これはいいことだと思う。
結局5組のカップルが誕生。弱音を吐いていた内気そうな青年も、狙いの人とめでたくカップルに。
残念ながら私はカップルにはなれなかった。しかし日程は十分に楽しめたし、「同胞と結婚したい」という思いを共有する同士、友人もできた。またスタッフらの心のこもった親切な対応には好感が持てた。
「やっぱり同胞と結婚したい、でも出会いがない…」と思っている人たちに、心から勧めたい。私もまた参加したいと思う。(金俊普、仮名)