北京で第3回南北副相級会談/北側団長が記者会見
南北副相級会談に参加した北側団長の朴英洙・内閣直属責任参事は3日、南側代表団首席代表との個別接触を終えた後、北京のホテルで内外記者と会見した。これに先立ち1日、第3回会談が北京で開かれた。北側は席上、会談がこう着状態に陥っている現状を打開するための転換的提案として、(1)南側が西海での軍事挑発事件について、北側に納得の行く回答をする(2)北京接触での合意通り、南側が残りの肥料10万トンの輸送計画書を北側に渡し、輸送船の出航日に合わせて第4回会談を開き、基本問題の討議に入る――ことを南側に提起した。しかし南側は、北京での合意に反して肥料輸送計画書を渡せないと述べた。 (朝鮮通信)
合意違反は南側/北の提案拒否
朴団長は3日の会見で次のように指摘した。
北側は、断絶された北と南の対話と協議の門を開き、離散家族問題をはじめ相互の関心事となる当面の問題を解決しようと、誠意をもって臨んできた。それにもかかわらず、6月22日に始まった本会談が初めから曲折を経て、決裂の危機に至ったのは、全的に南側の態度と関連する。
南側の不当な態度と立場はまず、6月3日の合意事項に従った肥料提供問題に対して人為的な条件を持ち出したことに表れた。
合意では、南側は肥料20万トンを7月までに北側に提供し、同時に離散家族問題をはじめ相互の関心事となる当面の問題も協議することになっていた。つまり、この2つの問題は互いに制約を受ける関係にはなく、また合意された議題も、離散家族問題を優先討議するとなっているだけで、離散家族問題において何らかの目に見える成果が出てから、残りの肥料10万トンを提供するとはなっていない。
南側が会談で、離散家族問題の討議前に、目に見える成果を前提に掲げるのは、合意事項に対する一方的なじゅうりんであり、会談の進展に人為的な壁を作るものとなる。
会談に対する南側の立場と態度はとくに、西海で軍事挑発事件を起こし、ある人物まで使って対話相手を誹謗中傷したことからも明らかだ。
南北対話の歴史的教訓は、緊張が激化し、対話相手を刺激する行為が行われる中では、いかなる成果も得られず、こうした障害要因からまず除去すべきであることをはっきりと示した。
南側は会談を始めながら、われわれが6月3日付の双方合意書を報道しなかったとか、わが方の代表団の名簿を知らせてくれなかったなどと述べたが、これらはすべて奇弁だ。
双方は6月3日付の合意書で、共同報道問題について合意したことはない。そのうえ彼ら自身が、合意書採択の2日前に会談内容全般を一方的に公開したため、共同報道を行う意義がないとも認めた。代表団の名簿交換についても合意したものはなく、彼ら自身が1次分の肥料輸送を遅らせたことで、名簿を知らせることができないようにした。
われわれは、せっかく開かれた会談を生かし、打開するために、新たな転換的提案を示し、残りの肥料10万トンを輸送する船の出航日に第4回会談を開いて、離散家族問題の討議に入ろうと主張した。しかし南側は、この提案すら受け入れなかった。これらは、南側が一貫して会談の進展を望まず、今日の団長接触でもわれわれの提案を拒否したことが実証している。
南側がわれわれの相次ぐ要求と合理的な提案を無視して一方的にソウルへ撤収したのは結局、会談場から逃げ出したということだ。せっかく設けられた会談の場から一方的に撤収したことについて、南側は当然の責任を負うべきだ。
南側がわれわれの建設的な提案に慎重に対し、自らの不当な態度を深く反省したうえで、早い時期に肥料を積んだ船を出航させれば、その日に再び、南側と対座して上程された基本問題を討議できるだろう。