本の紹介/新編―春香伝 朴春日著
「わが国の数多い古典小説の中で、この『春香傳(伝)』ほど広く民衆に愛読され、芝居として、歌劇として、またパンソリとして、あるいは映画として幾度も上演され、内外に大きな反響を呼び続けた作品はないであろう」(著者による解説より)
李朝時代(1392〜1910年)、封建的身分制度と男尊女卑の世の中に反抗し、投獄、拷問、処刑の運命にさらされながらも貞節を守り、自らの愛を貫いたヒロイン春香の物語はよく知られているが、原作者や正確な創作年代、原著は明らかになっていない。
本書は、原本のひとつとみなされる「烈女春香守節歌」を基本に踏まえつつ、若い同胞が読んでも理解しやすいようにまとめられている。2年ほど前、月刊総合雑誌「統一評論」誌上で約1年にわたって連載されたものに加筆、修正を加えて文庫本化された。
定価=550円、発行=朝鮮新報社 TEL 03−3269−0133(経営局出版普及部)