インターハイ予選で活躍/朝高生祝う集い
大阪朝高ボクシング部とサッカー部のインターハイ出場を祝う集い(19日)と、神戸朝高のインターハイ県予選準優勝を祝う集い(20日)がそれぞれ行われた。参加した地元同胞らは、朝高生らの活躍を惜しみなく賞賛。選手らは、今後いっそう健闘していくことを誓っていた。
大阪
期待の声に健闘約束/東大阪市長らも激励
東大阪市の大阪朝鮮文化会館で行われた、大阪朝高ボクシング部のインターハイ6年連続出場とサッカー部の初出場を祝う集いには、総聯大阪府本部の呉秀珍委員長をはじめとする在日同胞と、長尾淳三・東大阪市長ら日本市民、合わせて500人が集まった。
金弘輝校長があいさつし、これまで同校に激励の電話150件と、180通の祝電、祝賀金や贈り物が寄せられたことに言及。両部が成し遂げた快挙には、在日同胞はもちろん米国の同胞からも賞賛の声が上がっていると指摘した。
ボクシング部の金太洙主将は「6年連続での出場は、OB会と後援会、ボクシング協会の人たちやアボジ、オモニら、多くの人々に支えられてきたからこそ実現できた。全国大会でも団体優勝をねらいたい」と決意を述べた。
サッカー部の金洪周主将は、「各地から祝いのメッセージが次々に届いたことに、自分たちへの期待の大きさを実感した。試合で力を100パーセント出せたのも、70万同胞の声援があったからだと思う」と話した。
集いでは、日朝友好促進大阪府議会議員連盟の西脇邦雄議員、長尾市長、野田義和市議会議員、府生活文化部の池川哲彦私学課長が祝辞を述べた。
長尾市長は、「サッカー部の快挙は、血のにじむ努力の結実だろう。府代表が東大阪市から出たことは、非常に喜ばしい」と述べた。
また大阪府高体連ボクシング専門部の岡田成二・専門委員長は、「六年前に大阪朝高がインターハイに初めて出場してきたときは、マスコミの取材攻勢と初挑戦の重圧にも負けず、平常心を保って良くたたかっていた。その時の選手らの姿が、今でも思い出される。精神的にも肉体的にも過酷なボクシングに果敢に挑む生徒を育てている朝鮮学校の教育に感嘆している」と語った。
会場で、サッカー部の府大会優勝を報じたテレビ番組のビデオが上映されると、参加者は改めて感激しながら大いに沸いた。
サッカー部・金福天選手のアボジ、金相男さん(50)は、「息子は東大阪中級時代にも全国大会に出場しており、幸せ者だ。生徒らを後押ししてくれた監督や同胞らに対して感謝の気持ちで一杯だ。朝鮮学校により多くの生徒が集まるように、自分も何かしたいと思っている」と話していた。
祝賀金100万円贈る/女性ゴルフ実行委
大阪朝鮮文化会館での集いでは、今月8〜9日に行われた第4回在日同胞女性中央ゴルフ大会の夫順玉実行委員長が、同実行委員会(20人)からの祝賀金100万円を、金弘輝校長に伝達した。
東京から駆け付けた夫実行委員長は、「大阪朝高生徒らの活躍は、大阪だけでなく各地の同胞、とくにオモニたちに大きな喜びを与えてくれた。インターハイが行われる8月には、東京からも大会開催地の岩手に応援に行きたい」と語り、選手らを激励した。
神戸
同胞に勇気と誇り/「全国進出」固く誓う
神戸朝高サッカー部の県大会準優勝を祝う集いは、神戸市・三ノ宮の神仙閣で行われ、総聯県本部の李文伊委員長をはじめ、同胞ら170余人が参加した。
同サッカー部OB会と在日本朝鮮人兵庫県蹴球協会が共催したもので、同校50周年事業実行委員会が後援した。
主催者を代表してあいさつした金文雄・OB会会長は、「神戸朝高の県大会ベスト8入りを待ち望んでいたが、生徒らはそれを超える準優勝の快挙をなしとげてくれた。母校の創立50周年をより輝かしいものにしてくれたと思う。先輩たちが築いた伝統を受け継いで、必ずや全国大会出場を果たして」と呼びかけた。
総聯県本部の李委員長も、「大会に参加した164校の中で、朝高サッカー部が2位を占めたことは、同胞らに力と勇気、民族教育に対する誇りを与えてくれた」と語った。
来賓を代表して、県サッカー協会の高見豊副理事長、決勝戦で対戦し、神戸朝高を破って優勝した滝川第2高校サッカー部の黒田和生監督が祝辞を述べた。黒田監督は、「いつか必ず県代表になって全国大会で活躍して欲しい」と話した。
試合内容について報告した金相煥監督は、「試合後、4点を失った重みを感じながら、自分たちに何が足りないかを考えてきた。今回の準優勝は出発点に過ぎない。今回、生徒らが勝ち取った自信を踏み台にして、必ずや全国進出を果たしたい」と語った。