北京で南北副相級会談/南当局に軍事挑発事件の謝罪を要求
南北副相級会談が22日午前、北京で開かれ、北側から朴英洙・内閣直属責任参事を団長とする代表3人が参加した。会談では北側が、朝鮮西海上で南側が起こした軍事挑発事件について、朝鮮半島情勢の緩和と南北関係改善を願う北側への挑戦だと述べ、責任を取って謝罪し、会談の前にある障害を取り除くための責任ある対策を講じるよう強く主張したのに対し、南側は責任を回避しようとの態度で一貫した。また、北側は次回会談について、南側が北側の原則的な主張に納得できるよう、帰って十分に準備した後、接触日時を知らせれば、会談に出て来るだろうと語った。(朝鮮通信)
障害除去へ責任ある対策を/緩和と改善願う北への挑戦
会談では、朴団長が基本発言を行い、全民族が南北関係改善と祖国統一への切実な願いを抱きながら今会談を見守っており、時期的にも、1900年代を終えて2000年代を迎える歴史の分岐点において開かれることで、意義ある会談になると述べたうえで、南当局の重大な軍事挑発について指摘した。
朴団長はまず、去る4日から今現在まで、西海海上では南当局による重大な軍事挑発が続いているとの前提に立って、人民軍海兵は高い警戒心をもって南側の挑発を抑え、事態が銃撃戦に至らないよう、最大限の忍耐力と自制力を発揮したと語った。
朴団長は、北側のたび重なる警告にもかかわらず、南当局は事態を収拾する措置を何も講じないばかりか、高位当局者自身が先頭に立って挑発行為を称えたり、軍高位関係者を現地に派遣して挑発者を「激励」し、挑発行為をあおったと指摘。15日には、事件発生水域に強襲揚陸艦や駆逐艦、護衛艦などを集めて、北側海軍艦艇の正常な巡察を露骨に妨害、それが実現できなくなるや、無差別な銃砲射撃を加えた本格的な「体当たり式攻撃作戦」に移ったと厳しく追及した。
また、南当局は北側の警告を熟考して軍事挑発を即時中止すべきであるにもかかわらず、米国の後押しで挑発の度数をさらに上げ、朝鮮半島で新たな戦争の火種を起こす道に進んだと述べ、これらのすべての敵対行為は、朝鮮半島情勢の緩和と南北関係改善のため、高い忍耐力と自制力を発揮している北側への耐え難い挑戦だと非難した。
そして、今回の事件は決して偶発的に起こったものではなく、南当局が計画的に起こした非常に危険な挑発事件であり、これによって朝鮮半島情勢は予測不可能な戦争局面へと一層近付いていると述べ、南当局は事態の責任から決して逃れられないと指摘した。
さらに、南の多くの市民団体や知識人が、「北方限界線」には問題があり、国際法上も認められないと主張しており、また米国務省スポークスマンも、数回にわたり北と南が交戦した海上を公海と理解していると述べ、南当局の主張を否定したことは、今回の事件の責任が誰にあるのかをはっきりと実証しており、すべての責任が南当局にあることを事実として確証していると指摘した。
朴団長は、南当局の計画的な挑発事件で会談の前に重大な難関が作り出され、前途は極めて危うくなっていると憂慮を表明。国の情勢が激化し、南北間の対決状態が厳しくなる中で、双方が協議のテーブルに着いても結実は期待できないというのは、中断と決裂の曲折を経てきた過去の対話の深刻な教訓だと指摘した。
そして、北側は、南当局が事件の責任を取って速やかに謝罪するよう強く主張し、南側が理性をもって、本会談の前にたちはだかる障害をただちに取り除くために責任ある対策を講じることについても強調した。
会談では南側が発言したが、軍事挑発策動で朝鮮半島の緊張状態を戦争勃発前夜の重大な局面に陥れ、南北関係を極度の対決状態に追い込んだ責任を回避しようとの態度で一貫した。
次回会談と関連して朴団長は、南側が北側の原則的な主張に納得できるよう、帰って十分に準備した後、接触日時を知らせれば、会談に出て来るだろうと述べ、会談を終えた。
板門店将官級会談
衝突水域は共和国領海/「北方限界線」の撤回を
朝鮮西海で起こった軍事衝突と関連して22日、板門店で軍将官級会談が行われ、朝鮮人民軍の李賛福中将を首席代表とする共和国メンバーと、米軍のマイケル・ドン少将を首席代表とする米軍側メンバーが参加した。
李中将は、衝突した水域は停戦協定の要求、停戦後これまでの慣例からしても、明らかに共和国の領海であることの実例を上げ、停戦協定に基づき、共和国の領海が黄海道と京畿道の道境界線延長線北側すべての水域になることを説明した。
また問題を解決するにはまず、米国と南当局が軍事衝突事件に対する謝罪を行い、再発防止を保証し、一方的に設定した「北方限界線」を即時撤回するよう主張した。
しかし米軍側は、停戦協定を問題討議の基礎にするのではなく、自らが一方的に設定した仮想線を基礎にしようとした。
李中将はこれは停戦協定を完全に無視し、その履行を放棄するのとかわりないと指摘、次のように警告した。
われわれの忍耐と自制力にも限界がある。米軍側が再び西海の共和国領海に挑発者を送れば、人民軍は耐えるだけでなく、必要な自衛的手段をすべて動員して永遠に海の中に埋葬してしまうだろう。
16〜21日に領海侵入/人民軍報道1、2号
20日発朝鮮中央通信によると、人民軍海軍司令部は報道第1号を発表し、南朝鮮当局は16〜20日、共和国領海に艦船を侵入させた。また21日の報道第2号によると、同日、10余隻の艦船が共和国領海に侵入した。
米、南の挑発中止措置を/安保理議長に手紙
国連駐在共和国常任代表は18日、国連安全保障理事会議長に手紙を送り、今回の事件について、南朝鮮での軍統帥権を握り、朝鮮半島で新たな戦争を挑発しようとする米国の後押しで、南朝鮮当局が行った軍事的挑発策動だと指摘。また停戦協定に沿って西海の5つの島だけを相手側が管理するようなっており、この水域は共和国の自主権が行使される地域であると強調。安保理が米・南側の対北軍事挑発策動を中止させるための措置を講じるよう言及した。(以上朝鮮通信)