視点
仕事などでストレスを感じた時、ふらりとパチンコ屋に寄ってしまう人もいるだろう。フィーバーを出した瞬間は、会社であった嫌なこともすべて忘れてしまえる。じゃらじゃらという玉の音に快感を覚えながら、至福の時を過ごす向きも少なくあるまい。
庶民の娯楽の王様、パチンコ。一貫して規模を拡大してきたこの市場も、貸玉料の総計が26兆3000億円を超えた1995年を境に下降気味だ。昨年の同市場規模は20兆9600億円と対前年比4.1%減で、3年連続のマイナスとなった。
加えて大手チェーンが資金力を武器に続々店舗展開する中、資金繰りに苦しむ中小業者はどんどん食われるという、「勝ち組」と「負け組」の二極化構造も表れている。筆者の自宅近くでも最近、中小規模の3軒が軒並み店を閉じた。
在日同胞たちの場合も、中小規模の店が多いが、「中小規模の同胞経営者の関心事は今日をどう生き抜くかだ」との声が聞かれるほど、業界の状況は厳しい。
そんな中、体力的に不利な中小業者が生き残るためにはどのような戦略があるのかを考えるセミナーが来月21、22の両日、東京で開かれる。主催する商工連同胞遊技業研究会は「中小業者にとって、倒産の危機感は身に迫るもの」との現状認識に立って準備を進めている。
主催者側では、幅広い講師陣を揃えたセミナーに多くの同胞業者が参加することを望んでいる。(聖)