視点
最高人民会議常任委員会の金永南委員長を団長とする共和国代表団の訪中(3日〜7日)が成功裏に終わった。
江沢民国家主席、李鵬全国人民代表大会(全人代)常務委員会委員長、朱鎔基総理らがそれぞれ接見、会談、会見。歓迎宴には党と政府、軍の指導幹部らも出席する歓迎ぶりだった。
金委員長は歓迎宴で、金正日総書記が朝中友好の発展のため「共和国における新国家指導機関選挙以降初の国家代表団を自ら中国に派遣した」と述べ、対中外交を重視していることを強調した。
双方は伝統的な友好関係を21世紀へとさらに強化、発展させることなどを確認しただけでなく、「中朝友好の強化は両国人民の利益と発展、アジア太平洋地域での平和と安定を守るうえで有益」(江沢民主席)とし、「共通の関心事となる国際および地域問題について深く意見を交わし幅広い見解の一致を見た」(李鵬委員長)。
朝中関係だけでなく米国、日本、南朝鮮も含んだ幅広い問題が話し合われたと思われる。
金永南委員長は訪中に先立つ5月26日、クリントン大統領の特使ペリー氏と平壌で会見している。また村山元首相を団長とする超党派代表団の訪朝も予定されており、日本はこの時、金正日総書記宛ての小渕恵三自民党総裁の親書を携帯し、金永南委員長との会見を希望しているとの報道もある。高位級レベルによる共和国外交が本格始動しだした。(喜)