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「金泳三ペンキタマゴ事件」/「これを機に反省を」市民ら怒り


 国際通貨基金(IMF)の支援を受けざるを得なくなるほどの深刻な金融危機を招いた主犯、金泳三。彼に生卵を投げ付ける「ストレス解消ゲーム」は本紙でも紹介したが、それが何と現実に――。

 訪日する金泳三が3日、金浦空港の駐車場で、在米僑胞の朴義鼎氏(71)から赤ペンキ入りの卵を投げ付けられたのだ。

 「IMF事態で国を滅ぼした金泳三は謝罪しろ」という声と共に投げ付けられた卵は、金泳三の左頬に命中。この騒ぎで、午前中だった飛行機の離陸時刻が午後にずれ込む始末となり、「祝祭の雰囲気」(東亜日報)はすっかり吹っ飛んでしまった。

 この朴氏、「旧野党出身者でその名を知らない人はいない」と言われ、金泳三、金大中の双方とつながりの深い元政治家。中でも、金泳三とは民正党時代からの間柄で、民自党の平和統一委員長も務めたという。しかし、党から除名されて政界を去ってからは、金泳三批判を続けていた。

 金泳三は最近、マスコミを通じて「金融危機は自分だけの責任ではない」などの発言を繰り返していたが、朴氏はかねてからこうした無責任発言に憤慨。「日本でも同様の妄言を吐くと思い、出国を阻止しようとした」という。

 ペンキまみれの金泳三の姿は新聞やテレビで大きく報じられたが、各紙が市民の反応を調べたところ、同情する声よりも、「やられて当然」といった批判的な声の方が圧倒的に多かった。

 経済正義実践市民連合の政策部室長は「失政への反省すらしないうえ、『大統領』を辞めた後もやたら政治に口を出す金泳三への憤りが、行動で表れたものだ」と分析。参与民主社会市民連帯の事務局長も「これを機に、金泳三も民心の怒りを理解すべきだ」と厳しく忠告している。