sinboj_hedline.gif (1986 バイト)

視点


 昨年来、朝米間の緊張を高める一因となっていた平安北道・金倉里の「地下施設疑惑」の解消が、一転して関係改善に繋がるか。

 米国務省は24日、金倉里地下施設を20日から訪問していた米調査団が同日までに立ち入り作業を終え、帰国の途についたと発表した。また「北朝鮮は十分な協力を示した」と満足の意も表明した。調査団は国務省、国防総省、エネルギー省などの専門家14人からなる。

 これは25日からのペリー対北政策調整官の訪朝の「地ならし」との指摘もあり、最近の朝米間の一連の動きと密接に連動している。

 今回の訪問は、2月27日〜3月16日の第4回地下施設協議で合意したもの。共和国は米代表団を5月に招待し、金倉里への訪問と建設対象の参観を許可。付加訪問も許可し、「参観料」も得る。一方、米国は共和国との政治、経済関係を改善する措置をとる。措置の一部はすでに実施されている。

 「地下施設疑惑」は昨年8月に米国で浮上、朝米間の懸案問題となり、両国は頻繁な協議を繰り返してきた。

 米国は当初、不当にも「査察」を要求していたが、共和国の原則的な主張により「招待による現地訪問」に落ち着いた。

 調査結果は調査団の帰国後、正式発表されるという。その時、「疑惑」ははっきりと解消されよう。そうなれば、ペリー訪朝とともに朝米関係改善の動きにいっそう弾みがつくことになる。(喜)