共和国のスポーツ事情/訪日したユン・ソンボム体育省副相に聞く
第18回女子アジアバスケットボール選手権大会(1〜9日、静岡)に参加した共和国選手団のユン・ソンボム団長(体育省副相)に、共和国でのバスケットボール事情、シドニー五輪に向けたスポーツ全般の動きなどを聞いた。
――9年ぶりに出場した大会で、2部優勝した感想は
わが国の女子チームは、9年前にシンガポールで行われた13回大会でも2部で優勝し、1部昇格を決めていた。今回は長いブランクのせいでふりだしに戻ったが、決して実力不足で欠場していたわけではない。
今回は、主に大学生で代表チームをつくった。合同で練習する期間が短かったにも関わらず、優勝したことには満足している。
ただ、アジアの水準がかなり上がっていることも実感した。わが国もテクニックを向上させる必要性を切実に感じた。
アジアの覇権を目指し、朝鮮人の体格に合わせた独特の戦術も必要になってくるだろう。
――共和国のバスケットボール事情は
サッカーやボクシングに劣らない人気を博している。ただ「面白い」というだけでなく、健康増進や敏しょう性を養う目的を持って楽しんでいる人が多い。
学校はもちろん、職場にもクラブがある。これらのチームを3つのリーグに分け、年間を通じて公式戦を行っている。ほかに、白頭山賞、万景台賞、共和国選手権大会などの大会でも競技を行っている。
――来年のシドニー五輪に向けた競技全般のスケジュールは
今後、五輪代表の選考会が行われるが、種目によって選手のレベルが大きく開いている。
国内での試合を多く組み、そこでの結果を慎重に見極めて、五輪でどの競技にエントリーすべきかを判断したい。
シドニー五輪の予選を兼ねる国際大会への出場が決まっているものとしては、6月に米国で開かれる第3回女子サッカー選手権大会がある。
代表チームは4月にブルガリアで開かれた大会に参加した後、最終調整に入っている。昨年12月にバンコクで行われたアジア大会でも準優勝しており、活躍が期待される。
また、10月にイギリスのバーミンガムで開かれる第28回世界柔道選手権大会の女子52キロ級にケ・スニが出場する。
ほかにも、第34回フリースタイルレスリング選手権大会(10月、トルコ・アンカラ)、第34回体操選手権大会(10月、中国・天津)、第70回ウエイト・リフティング選手権大会(11月、ギリシャ・アテネ)などへの出場を予定している。
――最近は女子の活躍が目立つが、男子の有望株は
昨年のアジア大会では射撃、体操、レスリング、柔道、ボート、ボクシングで男子選手らが良い結果を出した。
中でも、レスリング、ボクシング、柔道は注目してくれてよい。