視点
「普段はあんまり総聯の行事に参加したことがないんです」
こう話す3世同胞の主婦(36)は、この日は青商会に所属する夫に連れられてやってきたという。
16日、東京・新宿アルタ前のステーションスクエア、新宿コマ劇場、歩行者天国などで繰り広げられたアリランフェスティバルは大盛況だった。その準備で中心的役割を果たしたのが青商会のメンバーをはじめとする若い世代の同胞たちだった。
実行委員長を務めた具本憲新宿青商会会長を中心に、それぞれ仕事を抱えながらも、休みの日や仕事が終わった夜などを利用して準備を進めてきた。
パンフレット作成、宣伝活動、出演者との交渉や打ち合わせなど、すべて青商会メンバーらが担当した。
当日は観客の整理やパレードの誘導なども行っていた。
具実行委員長はこの日、主催者を代表してのあいさつでこう述べた。
「今回のフェスティバルのテーマにアリランを選んだのは、1日も早く祖国、朝鮮の統一を実現すると共に、朝・日親善の新たな歴史を切り開いていきたいという私たちの願いを伝えたかったからです」
これこそが、青商会のメンバーが多忙な中、準備に勤しんだ理由だったのではないだろうか。
3、4世の中にも、先代が守ってきた民族性がしっかりと引き継がれていることを改めて感じた。(聖)