「ミサイル脅威」説はTMDシステム正当化の手段/朝鮮中央通信
9日発朝鮮中央通信は、米国当局者が最近、共和国の「ミサイル脅威」説を一層騒々しく広めていると指摘し、次のように述べた。
報道によると、米国務省関係者は最近、「ミサイル問題と核問題はコインの裏表と一緒で、この2つの問題が北朝鮮からの最優先の脅威となる」と述べ、同省スポークスマンは「北朝鮮はミサイル関連技術輸出規制(MTCR)の加盟国ではないが、この範疇を超えるミサイルの実験・発射をしてはならない」「人工衛星打ち上げも安保上の脅威となる」などと言った。
周知のように、米国の対朝鮮圧殺政策の基本は「核問題とミサイル問題」と言える。しかし、このうち核問題はすでに、「参観料」を支払う条件で金倉里の対象を訪問できることが朝米協議で合意しており、米国はもはや騒げなくなった。
対朝鮮圧殺政策の一つの大きな柱が崩れた現状で、米国は「ミサイル問題」というもう一つの柱だけは何とか維持しようと、かつてなく騒いでいる。「ミサイル脅威」説は、共和国を軍事的に制圧し、ひいてはアジアに対する支配主義的野望を実現するための欺まんの看板にすぎない。
米国は今、アジア太平洋地域に対する戦域ミサイル防衛(TMD)システムの樹立を最終段階で進めている。TMDシステムは、北大西洋条約機構(NATO)アジア版創設の原動力であり、共和国を先制攻撃して制圧し、同地域の各大国をけん制、掌握するための、侵略的で攻撃的な戦争システムである。
米国は、同地域の平和と安定に対する大きな脅威となる攻撃的性格を持ったTMDシステムの正当性を立証する手段として、われわれの「ミサイル脅威」説を掲げている。
改めて明らかにしておくが、ミサイルと人工衛星の打ち上げは徹底してわれわれの自主権に属する問題であり、米国が干渉する根拠はない。われわれと敵対関係、交戦関係にある米国が大量の弾道ミサイルと大陸間弾道弾を各地に配備し、わが国をはじめ他国を脅かしている現状で、われわれのミサイル開発、生産、実験、配備は決して中止されず、継続されるだろう。
われわれは、米国側が望むならば、われわれがミサイル輸出を中止する場合に得られなくなる相応分の外貨を現金で補償するとの条件で、ミサイル輸出中止問題のみ論議できる。米国は「現金補償はできない」と述べているが、現金補償のないミサイル輸出中止などあり得ない。米国はわれわれの立場をよく知り、「ミサイル脅威」説を引っ込めるべきだ。 (朝鮮通信)