戦争捕虜の非転向長期囚送還は米国の責任/朝鮮中央通信
3月29日発朝鮮中央通信は、南朝鮮当局が最近、非転向長期囚送還問題の解決に障害を作る目的で、「国軍捕虜・拉致者との交換」を人権に関する国際舞台に持ち出し、世論を煽ろうとしていることについて論評し、次のように非難した。
南当局が数十年間も不法に監禁して思想転向を強要した非転向長期囚を、ありもしない「国軍捕虜・拉致者」と交換しようというのは、人権じゅうりんを覆い隠そうとする行為だ。わが方には自ら義挙してきた人はいるが、「拉致者」は1人もいない。
南当局が非転向長期囚送還問題をもって、このような態度を取り続ける主な原因は、朝鮮停戦協定の当事者である米国が責任を回避していることにある。
とくに、われわれが人道的立場から、朝鮮戦争で死亡した米兵の遺骨を発掘して米国側に返還しているにもかかわらず、停戦協定の当事者として当然、戦争捕虜を北側に送還すべき米国が、非転向長期囚問題を無視するのは、決して見過ごせない。
米国は今からでも、非転向長期囚が北側に帰れるよう、停戦協定と国際法に基づく責任と義務を果たすべきだ。
それが、今後の遺骨問題解決にも役立つだろう。(朝鮮通信)
【注】朝鮮停戦協定(1953年7月調印)第3条51項では、送還を求める戦争捕虜を、協定効力発生以降60日以内に該当側に送還するよう定めている。共和国は停戦協定に基づき、54年に米兵の遺骨4023柱を米国側に返還、93年8月に採択された米兵遺骨問題に関する合意書に基づき、95年11月までに208柱を返還した。96年からは米兵遺骨共同発掘作業を昨年末までに計9回行い、29柱を発掘、返還している。