新たに採択された共和国農業法/民主朝鮮の解説(下)
資源保護と農産物管理
耕地面積の拡大を
農業法の第3章は「農業の物質技術的土台を強化するうえで提起される問題」について規定した。
土地管理と開墾・利用面で提起される問題、灌漑水利施設と設備の管理と利用、農業部門への電力供給問題、農業設備と農具・付属品の生産保障、肥料・農薬・除草剤の生産供給に関する問題、家畜・種子・家畜の餌と薬品・燃料の生産と保障、農業生産と関連した建設と営農器材の保障、農業科学技術の発展と関連した問題など、農業の物質技術的土台を強化するための問題について具体的に定めた。
また、国営農・牧場と協同農場、企業所、団体などが干拓地と新たな土地の開墾運動を積極的に繰り広げ、耕地面積を拡大させるべきだと指摘。土壌分析を周期的に行い、有機肥料を多く利用して地力を高め、土地整理などを規定どおり行うことについても指摘した。
「第4章 農業資源の保護」では農業資源を保護するうえで提起される問題が規定されている。
同法は、農業資源の保護は農業生産の安定性を保障できる重要方途だと指摘。農業指導機関と国土環境保護機関、国営農・牧場、協同農場、企業所、団体などが自然災害から資源を保護できるよう、河川整備、堤防工事、防風林の造成などの施設を補修・整備する問題を明らかにしている。また、農業用の土地は農業生産にだけ利用し、放置したり乱用せず、資源保護のために必要な地域に保護・隔離区域を設け、良質の土類と生産に有利な生物の生育とそれを繁殖させる条件を作り、不利な気候による損失を防げるよう気象予報通報システムを確立することについて指摘している。
社会主義原則で分配
「第5章 農産物の管理」では農産物の掌握と保管、処理などの面で提起される問題が規定されている。
この中で、農産物の管理は生物学的特性に合わせて行わなければならないと指摘。農産物の生産状況を把握し、収穫、脱穀、選別、運搬、加工、処理などをきちんとして、腐敗変質、不良品などをなくし、包装も定められたとおりに行い、技術条件、安全条件が備わった施設で保管するよう定めている。
また、農産物の処理を国家計画と契約、その他定められたとおりに行うよう明らかにしている。
そのほか、農産物の検査と販売、輸出面で提起される問題が規定されている。
「第6章 農業に対する指導と統制」では農業への指導、監督統制面で提起される問題が規定された。
農業管理運営面で作業班優待制と分組管理制を正しく実施し、社会主義分配原則に従って分配を実施することが、本章で規定された重要な部分である。