視点
「遅きに失した感はありますが、われわれはこれを幸いなことと思っています」。
共和国赤十字会中央委員会委員長が23日、「大韓赤十字社」総裁に送った書簡だ。南朝鮮当局が「3・1節特別赦免」で、非転向長期囚に限っては「遵法誓約書」を出さなくても釈放すると発表し、29年以上の非転向長期囚17人全員を釈放するとしたことに対する反応である。
90年に釈放された南アフリカのネルソン・マンデラ大統領の獄中生活は28年間だったことと比べても、あまりの長さだ。
最も服役が長いのは禹ヨンガクさん(71)。
「国家保安法」で42年間も拘束されている。「世界最長」とされ、アムネスティ・インターナショナルからも釈放要請が出ていた。
南当局は釈放後の措置として、「多角的に検討中」と帰還の可能性を示唆したという。具体化すれば当然、南北赤十字間での協議となり、幅広い対話にも繋がる。
書簡は、「非転向長期囚全員を釈放して家族のもとに帰すならば、それを幅広い対話と接触の門を開くうえで重要な契機になるものと認める」とも指摘した。
共和国はさる3日の連合会議で、当局間も含む南北間の幅広い対話を行う対策を討議し、今年下半期に南北高位級会談の開催を提起している。
このような経緯からしても、非転向長期囚の帰還が実現すれば対話再開への良い雰囲気作りとなろう。(喜)