sinboj_hedline.gif (1986 バイト)

南朝鮮当局と内外の政党、団体および各界人士に送る手紙


 平壌で3日に開かれた共和国政府・政党・団体連合会議で採択され、同日、板門店を通じて北側赤十字連絡代表から南側赤十字連絡官に伝達された「南朝鮮当局と内外の政党、団体および各界人士に送る手紙」の内容は次のとおり。(朝鮮通信、中見出しは編集部)

 共和国の政府と政党、団体は、平壌で連合会議を開き、全民族が力を合わせて戦争の危険を防ぎ、今年、必ず祖国統一の転換的局面を開こうという願いから、この手紙を送る。

 世界が深く憂慮し注視しているように、朝鮮半島には今、民族の生存を脅かす重大な情勢が生じている。

 共和国圧殺を対アジア戦略実現の要諦と見ている米国は、ありもしない「地下核施設疑惑」や「ミサイル問題」、「生物・化学兵器問題」を持ち出し、戦争の火種を作ろうとしている。

 近代戦がもたらす惨禍には地域の境界線や対象の限界はない。

 半世紀余りも分裂の苦痛の中で暮らしてきた朝鮮民族が、90年代の最後の時期に再び戦争の災難を体験するのは到底許されない。民族分断の悲劇と戦争の危険を抱えたまま2000年代に入ることは決してできない。

 全民族が力を合わせて戦争の危険を防ぎ、歴史の分岐点である今年、統一の新しい局面を開くことで、統一と繁栄の新しい時代を迎えなければならない。

 われわれはこうした願いから、民族の前に負った自らの責任を全うする愛国の熱意を込め、南朝鮮当局と内外の政党、団体と各界人士に次のように提案する。

 第1に、今年を「民族の自主と大団結の年」と定め、そのために全民族の力と知恵を合わせよう。

 外勢によって戦争が強いられている今日、われわれにとって何よりも大切なのは自主と大団結である。

 自主を失い、外勢に依存、追従して分散すれば戦争の惨禍を免れないが、民族の自主権を守り、団結すれば、戦争を防ぐことができる。これは、自主の信念と団結の力で歴史の風波を切り抜けてきたわれわれの貴重な経験である。

 南朝鮮のすべての同胞は、民族の自主と大団結を愛国愛族の旗として高く掲げ、米国の戦争策動を阻止、破たんさせ、戦争をもたらす事大や外勢依存を排撃しなければならない。

 南朝鮮の当局と政党、団体は、事大や外勢依存と決別する勇断を下し、真の自主の道、民族大団結の道に進むべきである。

 第2に、自主、平和統一、民族大団結の祖国統一3大原則を誠実に履行しよう。

 祖国統一3大原則は、北と南が合意し、民族の前で宣言した民族共同の統一綱領である。統一のために北と南が依拠すべき唯一の正当な原則は3大原則だけであり、これが揺らげば南北関係や統一と関連したいかなる問題も解決できない。

 南北合意書で再確認された統一3大原則を拒否すれば、それに基づき作成された南北合意書のすべての条項が無意味となり、南北合意書はただの紙切れとなるだけだ。南朝鮮の当局と政党、団体は、3大原則を統一のための活動原則、対北政策の出発点として打ち出す措置を講じ、これに背くあらゆるエセ「原則」と「基調」を放棄すべきだ。

 第3に、当局対話を含む幅広い対話を準備しよう。

 民族の自主と大団結で祖国統一の新しい局面を開く基本的方途は、南北間の幅広い対話である。われわれは一貫して、対話を通じた統一問題の解決を主張してきたし、今もこうした立場に少しの変化もない。

 対話の相手側に反対する戦争騒動が続けられ、統一愛国人士が逮捕され、反北謀略行為が続く中では、統一を志向する対話を期待できない。これは、中断と決裂を経てきた南北対話の歴史的総括である。われわれはこうした過去の対話を繰り返してはならない。

 南北対話が真に統一志向的な対話として新たな第一歩を記すためには、南朝鮮で対話の障害を除去する実践的措置が優先的に講じられなければならない。

 何よりも、共和国に反対する外勢との「共助」を破棄し、合同軍事演習を中止しなければならない。同族を孤立、圧殺するための外勢との「共助」は最大の売国行為であり、彼らとの合同軍事演習は最も重大な挑戦的形態だ。これは民族の和合と統一のための対話とは絶対に両立しない。

 次に「国家保安法」を撤廃しなければならない。統一志向的な対話が日程に上った今日こそ、民族的和解と団結を阻んできた「国家保安法」を撤廃し、南北間の幅広い対話と接触の扉を開く時である。

 また、統一愛国団体と人士に統一運動と活動の自由を保障しなければならない。祖国統一汎民族連合や「韓国大学総学生会連合」のような団体と人士を拘束し、彼らの活動を犯罪視することは、反北対決政策の延長だ。堂々たる民族の構成員である彼らに、統一の主人公としての当然の権利を保障すべきだ。

 南朝鮮当局が真にわれわれと共に新たな統一志向的な対話をしようというなら、以上の優先実践事項を受け入れられない理由はないだろう。これらの実践措置はその解決が早いほど好ましく、遅くとも上半期内には実現され、全民族に結果を示すべきだろう。

 こうした優先実践措置が解決されたうえで、今年の下半期に南北高位級政治会談を開くことを、南朝鮮当局に提案する。

 われわれの提案どおり高位級政治会談が開かれれば、祖国統一3大原則が再確認されている南北合意書の履行対策が基本議題となりえ、協力・交流問題、離散した家族や親戚の苦痛を癒す問題など、南北関係の当面の問題も協議できる。

 われわれは、南朝鮮当局と内外の政党、団体および各界人士が、われわれの呼びかけに積極的に呼応するものとの期待を表明する。