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金剛山開発計画/事業内容を地域一帯へ拡大


 民族の和解と団結のための礎を作り、民間クラス交流の模範とされる南朝鮮・現代グループの金剛山観光。昨年11月18日から始まった観光船による金剛山観光は、今年2月3日まで43回にわたって実施され、参加者は約2万1800人に達している。同グループは事業の拡大にむけて、アジア太平洋平和委員会との間で98年6月の合意を修正・拡大した契約を新たに北京で結んだ。同グループの開発事業は今年、さらに本格化していくことになった。鄭周永名誉会長は4日訪北をした。板門店を通じての訪北は4度目である。(基)

 

合弁から単独投資

 南朝鮮の新聞報道などを総合すると、金剛山観光開発事業計画の内容はまず、当初の観光船による金剛山観光から、金剛山一帯を観光地として開発する事業へとその範囲が拡大された。投資方式も「南北合弁」から現代グループの単独投資に変更された。

 次に「事業対象地域」だが、これも当初の九龍淵、万物相、三日浦・海金剛地区に加えて、三日浦、海金剛・金剛山海岸、温井里、星北里、チャンジョン湾、内金剛、通川、侍中湖地区にまで拡大した。

 現代グループは、事業の見返りとして共和国側に対して1999年1月から2005年初までの6年3ヵ月間に、総額9億4200万ドル(約1000億円)を支払う。99年1月から6ヵ月間は毎月2500万ドル(計1億5000万ドル)、以後9ヵ月は毎月800万ドル(計7200万ドル)、その後は5年にわたって毎月1200万ドル(計7億2000万ドル)を支払う。

 現代グループの計画は1、2段階に分けられ、2000年末までに総額3億9713万ドルを投資する。観光客も1日平均1000〜2000人程度を招致する。日程も1泊2日から9泊10日まで各種予定されている。

 1段階は99年1月〜6月までで、投資額は1億33万ドル。

 現在の船(南の東海港〜北のチャンジョン港)による観光コースの北側窓口であるチャンジョン港の埠頭施設を補充し、その近郊の温井里に休憩所とホール、温泉場、売店(5ヵ所)を、チャンジョン里に休憩所とガソリンスタンドを、チャンジョン里一帯に総延長5.5キロメートルの道路と833坪規模の出入管理所を建設する。

 2段階は99年7月〜2000年末までで、投資額は2億9680万ドル。

 三日浦、通川地区に100万坪規模のゴルフ場2ヵ所、400室のコンドミニアム2ヵ所、700室のホテル2ヵ所、90万坪規模のスキー場(通川)、侍中湖周辺、金剛山の海岸沿いに海水浴場、キャンプ場をそれぞれ1ヵ所、チャンジョン港に1000室の海上ホテル2ヵ所を建設する。

 

陸路でのルートも

 一方、南側の観光船出発地の東海港が所在する束草市では、99年9月から50日間にわたって江原国際観光エキスポが開催される。50余ヵ国、70の地方自治体が参加し、150万人以上の観光客を誘致する予定で、国際的な観光メッカにするのが目的。

 董文星(トン・ムンソン)束草市長は、「大韓毎日新聞」(1月16日付)とのインタビューで、「観光エキスポの準備と共に、雪岳山〜金剛山をつなぐ観光開発と、束草〜羅津(北)、束草〜琿春(中国)間のカーフェリー就航による世界化戦略も推進している」と語る。

 また、現代グループの関係者によると、同グループはアジア太平洋平和委員会との間で今後、観光のスムーズな実施と観光客の費用軽減などのため、陸路での観光ルートを開発することで合意したという。

 ちなみに、共和国側は98年9月からジャガイモ農業の推進と関連し金剛山の位置する江原道の開拓・開発、土地整理事業を全土を上げて行っている。その対象は、金化郡、鉄原郡など軍事境界線に隣接する地域、板橋郡、法洞郡などの山間地帯、そして海岸沿いの安辺郡などだ。