家庭菜園/私の歳時記


春まで食せるブロッコリー

 暖冬とはいえ気候もやっと冬めいて来た。また不景気とはいえ師走らしくなり、街の様相も歳末の慌ただしさを増してきた。菜園はしかし、静かなものだ。歯が抜けたように地肌が目立つ。そんな中で今、食卓に出るのはルッコラー、小松菜、ブロッコリー、ネギ、京菜、レタス、チンゲンサイ等である。シュンギク(春菊)はもう少しで食することが出来るまでにきた。

 ブロッコリーは7月に種を播いたもの。植替の時(8月下旬)、場所に余裕がなくきちきちになってしまった。それでもいじけずに育ち、12月12日には初めて収穫した。

 ブロッコリーは真ん中の大きいのを取り上げた後も、脇芽を育てれば来年の春まで食することができ、効率的というか作り甲斐のある野菜である。

 シュンギクは種播きが遅すぎたため、まだ食するまでには至っていない。本来ならばこの時期、鍋物、刺身などには欠かせないのだが、それももう少しだ。

 この野菜もやはり脇芽を残して摘み取っていけばいい。脇芽がどんどん育っていくので春まで食することが出来る。このように切株から再び葉が育つというので「無尽草」の名もあるシュンギクは非常に育てやすい野菜の1つである。

 春には自分の存在を示すかのように菊のような可憐な花を咲かせる。春菊の名もここからきている。

 約3ヶ月、駆け足で綴った歳時記も今回が最後となった。投書などから同胞の中でも家庭菜園に関心が高いということが分かった。これからの参考にしたい。(崔敦K 習志野市在住 おわり)