営業しています/埼玉・与野生活雑貨店-「ハウスキット」


 埼玉県与野市のJR埼京線与野本町駅前に、先月17日にオープンしたばかりの生活雑貨店「ハウスキット」。インテリア雑貨を中心としたラインナップで、シックで落ち着いた雰囲気の店内には、調味料や食器、ハーブ、衣類など「良質・シンプル・低価格」にこだわった小物類が所狭しと並んでいる。

 雑貨店といえば、女性に根強い人気の「100円ショップ」があるが、「うちは100円ショップではないですよ」と、店長の申成根さん(26)は断言する。確かに、喫茶室と文房具店が一体となったスタイルは、雑貨店にしては一風変わった、ブティックに近い趣だ。

 申さんは、東京朝高を卒業後、雑貨卸売業を営む父を手伝っていたが、3年前に独立した。

 雑貨販売業界は、店舗の乱立で価格競争が激しく、品物も供給過多の状態だという。「経験も実績もない自分が、この厳しい業界をどう生き抜くか」。そこで申さんは、巷にあふれる100円ショップにはあえてせず、「商品のクオリティとオリジナリティ」で勝負をかけた。キーワードは「生活スタイルのコーディネイト」。「店のセンスを気に入ってもらえる店」へとイメージを転換し、他店との差別化を図ったのだ。

 仕入業者の獲得では父の人脈が生き、他店よりも安く物を仕入れることが可能になった。申さんも「品揃えには自信がある」と胸を張る。また、買物の合間に一息ついてもらおうと、「雑貨店では珍しい」喫茶室も備え付け、買い物客のいこいの場となっている。

 現在、大宮市にある同様の店舗を掛け持ちで経営する多忙な申さんだが、「もっと店のセンスを磨いて、ゆくゆくは『ハウスキット・オリジナル』の商品を作っていきたい」と、夢はふくらむ。

 「与野市は、これから発展が見込める新興住宅地。将来、隣接の大宮市、浦和市と合併されれば、『埼玉新都市』が大きな売りになる。これが地元の景気活性化につながればうれしいですね」  (柳成根記者)

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 埼玉県与野市本町東2―17―2 TEL  048・856・5201
 交通手段 = JR埼京線与野本町駅下車、徒歩1分
 営業時間 = 9時〜21時(隔週月曜定休、年内無休)