悩みは「資金繰り」/商工人アンケート調査表1万枚集計


 在日本朝鮮人商工連合会はこのほど、都道府県商工会を通じて6〜10月に実施した、同胞商工人アンケート調査の集計結果を発表した。アンケートは、「4万人同胞商工人訪問運動」と平行して行われたもので、設問は資金繰りや人材確保、商工会への要望など25項目。9458枚の調査表を回収した。

 結果を見ると、経営上の悩み(複数回答)としては、「資金繰り」が42.8%と最も多く、次が「顧客の開拓」35.6%、「人材確保」22.3%だった。

 「関心のある情報」(複数回答)では、「業界動向」54.1%、「地域経済動向」31.2%、「融資情報」26.5%の順に多い。情報収集の手法は「新聞・テレビ」が69%で、「インターネット」は4%。パソコンの利用状況も業務用と個人兼用を合わせても28%だった。

 「商工会に求める指導内容」(複数回答)は、「経理事務・税務処理」が55.8%で、ほかの「情報提供」「資金繰り」「経営診断」はいずれも2割台だった。

 商工連では、「同胞商工人の悩みのタネである資金繰り、あるいは経営診断などに、商工会が正面から対応できる体質になっていないことが浮き彫りになった。資金問題に手が差しのべられておらず、商工会イコール税金のイメージが強い」と分析。今後、新たな対応を探って行くとしている。