山で元気!/大福山(285メートル、千葉県)


 千葉県西部支部の登山愛好家らで成る「サンキルフェ(山道会)」(金宗一会長)は、春と秋の年に2回、初心者でも気楽に楽しめる山歩きをモットーに登山を楽しんでいる。

 今回は6回目にして初めて千葉県内の山に行った。関東平野をなす房総半島は地理学的に山岳地帯でなく丘陵地帯になっているという。そのためか、今まで千葉県内で登山というイメージがわかなかったが、今回は晩秋ということもあり、県下随一の紅葉スポットである大福山・梅ケ瀬渓谷を散策することにした。

 企画当初、30人程度の参加と見込んで案内のチラシに電車で行くことにしたが、これまでの積み重ねが功を奏してか、予想を上回る55人もの参加希望者が集まり、急きょバスをチャーターして行くことになった。船橋駅前に午前7時に集合し、「サンキルフェご一行」を乗せたバスは一路、スタート地点となる養老渓谷駅に向かった。

 車中、金成洙事務局長は「バスガイド」を買ってでて、「大福山、梅ケ瀬渓谷周辺の自然は人の手が加わっていない県下『最後の秘境』といわれている」などと詳しい案内をした。心憎いジョークを織り交ぜながらの、プロ並みの語り口に車中は大爆笑。

 9時過ぎに養老渓谷駅に到着、柔軟体操や記念写真後、歩き始めた一行は養老橋を渡り、なだらかに上り坂をそれぞれマイペースで登っていった。

 女ヶ倉を過ぎた辺りから、まだピークとは言えないが紅く色づいた草木が目に飛び込んでくる。紅葉を楽しみながらの歩行は、自然と足も軽くなる。

 大福山頂上に設けられた展望台に到着し、それぞれが準備した昼食をとる。低い山々が2重、3重と連なる景色が広がり、まるでいっぷくの絵を見るような気分に浸れた。帰りは梅ヶ瀬渓谷まで一気に下り、20メートルほどの断層の合間を沢下りした。普段の運動不足を解消するにはうってつけのコースだった。(千葉・西部サンキルフェ副会長徐一秀)

コースとタイム 船橋駅前(バス)〜
養老渓谷駅〜
大福山〜
梅ケ瀬渓谷〜
養老渓谷駅(バス)〜
船橋駅前
(11月21日、12キロメートル)