春夏秋冬


 東京では16日、木枯らし1号が吹き、本格的な冬の到来を告げた。カゼが猛威を振るう季節になる。カゼは万病のもと。今から予防策をしっかりたてたい。厚生省は今年、インフルエンザの流行を予測して、「インフルエンザはかぜじゃない」とのパンフを日本医師会とともに発行、予防を呼びかけている。筆者などはかぜとインフルエンザを混同していた。ではどう違うのか

 ▼厚生省の資料によると、インフルエンザは、インフルエンザウイルスという特定の微生物の感染で起こる呼吸器疾患だが、かぜは、ライノウイルスやコロナウイルスなど種々のウイルス感染によって起こる上気道炎の総称という

 ▼症状も違う。かぜは、のどが痛み、鼻がむずむずし、鼻汁がで、くしゃみや咳が出るのが中心で、全身症状はあまり見られない。インフルエンザは39度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が強く、さらに気管支炎、肺炎などを併発し、重症化することが多い

 ▼さらに、普通のカゼが流行しても死亡する人はあまり増えないが、インフルエンザの流行は爆発的に始まり、短期間に乳幼児から高齢者まで膨大な人を巻き込む。65歳以上の高齢者の死亡率が高くなる

 ▼予防の基本は、流行前に予防接種を受けること。ワクチン投与で体内に抗体を作り、病気にかかりにくくしたり、かかっても重くならないようにする。かぜの予防と合わせて、(1)規則正しい生活を送る(2)手洗いとうがいを欠かさない(3)十分な睡眠と栄養(4)室内を適度な湿度に保つ、ことも必要。各自が予防に努め、快適にこの冬を乗り切りたい。(喜)