ニュースPICK-UP
在日 生き生き、民族のリズム/朝鮮学生芸術コンクール
城北初級が40周年
南北 汎民連が3者協議会
南 大学教授104人、保安法撤廃を要求
「金剛山観光、南北交流に寄与」63%
米日南が事実上の共同演習
日本 「従軍慰安婦」表記削除/教科書2社が訂正を申請
外相、国交正常化へ意欲
在日/
第32回在日朝鮮学生中央芸術コンクールが4〜5日、東京朝鮮文化会館など都内3ヵ所で開かれた。声楽、民族楽器、洋楽器、舞踊の4部門に全国各地の朝鮮中高級学校から1600余人が参加し、クラブ活動などで日頃練習を積んできた成果を披露した。
5日には審査発表・授賞式に続いて優秀作品発表会が行われ、各部門の金賞作品のうち、とくに高く評価された20の演目が披露された。どの作品でも民族伝統のリズムが生き生きと表現されていて、会場を埋めた生徒、保護者、同胞らの大きな拍手を浴びた(写真は創作賞も授賞した東大阪中級の群舞「通学路」)。
城北朝鮮初級学校創立40周年を祝う集いが7日、大阪・旭区の同校で開かれ、同校児童、卒業生、地域同胞ら550余人が参加した。集いでは創立40周年記念行事実行委員会の金尚福会長があいさつ、2部では同校児童、園児らによる公演、3部では祝賀パーティーおよび合同同窓会が行われた。
1959年11月8日に創立された同校では、40期まで1161人の卒業生を輩出している。
南北/
9日の朝鮮中央通信によると5、6日にかけ、祖国統一汎民族連合(汎民連)北、南、海外本部3者協議会が開催された。平壌、ソウル、東京でFAXを通じた方法で行われた。協議会では、8・15汎民族統一大祭典で採択された決議や祖国統一3大憲章を貫徹するための全民族的運動など、2000年に民族の統一運動史で転換をもたらすための諸問題が討議された。来年8月まで3大憲章支持署名運動を進めることが合意された。
北/
10日発朝鮮中央通信は、米国が朝米基本合意文(94年10月21日採択)に従って今年度、提供分の重油50万トンを、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)を通じて6日までに全量納入したと伝えた。これで基本合意文が採択されて以来、米国が朝鮮に納入した重油は215万トンになる。
平壌6日発朝鮮中央通信によると、朝鮮の祖国平和統一委員会書記局は最近、南朝鮮当局者が引き続き「太陽(包容)政策」を追求すると言っていることについて、改めてその不当性と反民族性を非難した。
南/
「大田・忠南民主化のための教授協議会」は5日、忠南大で開いた総会で声明を発表し、政府の「国家保安法」部分改定方針に反対を表明、全面的に廃止するよう求めた。声明は「国家保安法は、憲法が保障した表現と思想の自由を正当化できない違憲的で反民主的な法」「人権の伸張と保護を最高な価値とする国際的なすう勢にも反するものであり、部分改定も代替立法も許せない」と指摘している。声明には、同地域の大学教授ら104人が署名した。
南朝鮮の慶南大極東問題研究所などが金剛山観光事業1周年(18日)を前に実施した「金剛山観光事業に対する国民意識調査」によると、回答者1996人中62%が金剛山観光が南北交流に「寄与した」と答えた。「寄与しなかった」と答えたのは19.7%に過ぎなかった。
金剛山観光団地の基本インフラ工事終了へ 南朝鮮の現代グループ関係者は7日、金剛山観光団地開発と関連し、観光客が利用する長箭港の第2埠頭工事を10日までに終え、埠頭と出入国管理事務所を結ぶ臨時道路も、金剛山観光開始1周年を迎える18日までに開通させる予定だと明らかにした。
工事中の第2埠頭は長さ240メートルで2隻の船舶が接岸可能になる。また19日からは温泉場もオープンする。現代関係者によれば、第2埠頭の竣工によって金剛山観光団地周辺の基本インフラ工事は事実上終了。来年からは海上ホテルや娯楽施設など、本格的な観光施設の建設に入る予定だという。
一方、現代の対朝鮮事業を主管している現代峨山は、今後、社員の新規採用時に、大学の朝鮮関係学科出身者を優先的に採用する計画だという。
トウモロコシ博士、訪北へ 南朝鮮の国際トウモロコシ財団のキム・スングォン博士が23日から1週間、朝鮮を訪問する。同財団によると、朝鮮で植えたトウモロコシの収穫がほぼ終わる時期に行われる今回の訪北は、その生長状況を点検し、朝鮮農業科学院の研究員らの研究結果を確認するためのもの。今年6回目の訪北となる。
東京新聞は、10月26日〜11月5日に行われたフォールイーグル米・南朝鮮合同軍事演習と、3〜9日に行われた米日共同訓練が、3日間重なりながら、ひとつの流れの中で連携して行われたと報じた。南朝鮮海軍と合同演習に参加していた米空母機動部隊は、朝鮮東海で日本の海上自衛隊艦隊と合流し、パートナーを代えて米日共同訓練へと入った。この流れは事実上の米日南共同演習と言える。
日本/
東京新聞10日付によると、教科書大手の東京書籍と教育出版の2社は9日までに、中学校社会科の教科書に記載されている「従軍慰安婦」について、「慰安婦」と改めたり強制連行についての記載を省く訂正申請を文部省にした。両社の教科書は95年度に検定をパスしているが、同省は訂正を認めると見られる。これにより、歴史的分野で「従軍慰安婦」と表記する社は7社中2社のみ。背景には、「自虐的」な教科書を反対する運動の影響があると指摘されている。
河野洋平外相は10日の衆院外務委員会で、日朝国交正常化問題について、「きわめて重要なことだと思っている。今のような関係でいいのかという思いは多くの人が持っている」と述べた。村山訪朝団についても「実現すれば、朝鮮への窓口になる可能性が出てくると期待している」と語った。
国際/
報道によると第2次世界大戦中にドイツやその同盟国(日本、イタリア)の植民地などで、強制労働や生体実験などの対象になったすべての国籍の人々や遺族が、米国の裁判所で企業などを対象に損害賠償請求を起こせるという法案が米上院に提出されたことが9日、明らかになった。日本の戦争責任を追及する在米の団体は、法案成立後賠償請求訴訟を起こすと予告している。米国では今年に入り、カリフォルニア州などで元日本軍捕虜となった元米兵らが、日本企業に対して損害賠償を求める集団訴訟を起こしている。