ニュースPICK-UP
在日 宇部初中が創立40周年/校舎も改築
教科書改訂作業始まる/朝鮮学校、2003年度から
北 南、海外に団結アピール
朝・日が非公式接触、国交正常化交渉へ意見交換
南 土曜の夜の大惨事/仁川 ビル火災で55人死亡
教授らが「保安法」反対
南、10月の貿易黒字22億ドル、輸出は27%増加
避難民虐殺、大規模事件のみ調査と米軍
南の人士、13ヵ月ぶりに羅津―先鋒入り
現代、金剛山に開発する観光施設の利用権は30年
「拷問技術者」、11年ぶりに出頭
李、2年連続MVPに
日本 直行便運行再開/昨秋以来の「制裁」一部解除
在日朝鮮人元軍人補償問題/自民党、調査会設置へ
国際 朝鮮高官の訪米に期待
在日/
宇部朝鮮初中級学校の創立40周年を祝う集いが10月31日、同校で行われ(写真)、学父母、卒業生、同胞、日本市民など約400人が参加した。創立40年に際し、築29年たった校舎も全面改築され、記念写真集も発刊された。
同校の学生、生徒たちは9月初めに初代校長、教育会顧問、第1期卒業生を招き、学校の歴史を聞いた。当日発表された「学校建設に込められた話」という詩は、その時の感想が込められたものだ。
10年振りに学校を訪れた卒業生の金春美さん(47、兵庫県在住)は「小さい学校だけど、今も学生たちが一生懸命学んでいると思うと胸が熱くなる」と語っていた。
1995年に終了したカリキュラムの大幅改定以来となる、朝鮮学校の教科書改訂作業がスタートした。2002年から日本学校で始まる「完全学校週5日制」と新学習指導要領の実施をにらんだもので、新教科書は2003年度から使用される。10月30日、東京で教科書編纂委員会の初の会合が開かれ、朝鮮大学校や現場の教員、学友書房の関係者ら専門家145人による新しい編纂委員が構成された。総責任者は総聯中央の権淳徽副議長、副責任者は金元煥教育局長。
北/
祖国統一民主主義戦線中央委員会と祖国平和統一委員会は1日、南朝鮮と海外の政党、団体と各界人士らに共同アピールを送り、民族の大団結の実現を訴えた。アピールは、民族の自主と大団結を実現するうえで優先的に解決すべき課題は、南朝鮮での外勢との「共調」と合同軍事演習を中止し、「国家保安法」を撤廃する事だと指摘した。(朝鮮通信)
報道によると、朝・日の政府当局者が10月18〜20日、シンガポールで非公式に接触し、国交正常化交渉をめぐる意見交換を行ったことが最近、明らかになった。
朝鮮側から宋日昊日本課長、日本側から外務省の梅本和義北東アジア課長らが出席したという。朝・日間の本格的な接触は半年ぶりとなる。
南/
南朝鮮仁川市中区仁●洞(●は山へんに見)の繁華街にある4階建て雑居ビルで10月30日夕、火災が起き、2階のビヤホールの客ら55人が死亡し、79人が重軽傷を負う大惨事となった。
死者の多くは2階のビヤホールの客。週末とあって店内は込み合っていた。また酒を提供する店にもかかわらずそのほとんどが高校生で、なかには中学生もいたことから社会的に波紋を呼んでいる。同店は関係当局の度重なる警告にもかかわらず無許可営業を続けていた問題の店だった。非常口やスプリンクラーがなく、非常ベルも鳴らなかったという。
地下のカラオケボックスで行われていた電気工事が出火原因と見られている。
「民主化のための全国教授協議会」(民教協)は、先月中旬から始めた「国家保安法」の完全撤廃を求める署名運動に1日現在、全国63校1064人の教授が参加したことを明らかにし、その名簿を公開した。
民教協はこの日発表した声明で、保安法は(1)表現と思想の自由を抑圧し(2)南北朝鮮の平和統一を阻み(3)世界的な民主化の流れに逆行する悪法としながら、即時廃止を求めた。
南朝鮮の産業資源省は1日、10月の輸出入動向(速報、通関基準)をまとめ、貿易黒字が22億ドルになったと発表した。10月は自動車や半導体輸出などの好調を受け、輸出が135億ドルと前年同月比で27.0%増加。輸入も資本財中心に増え、同48.5%多い113億ドルだった。
朝鮮戦争中の米軍による避難民虐殺事件の調査責任者であるルイス・カルデラ米陸軍長官は10月31日、「老斤里事件など、数百人の犠牲者が出た大規模事件のみ調査を実施する」と明らかにした。南朝鮮文化放送(MBC)のインタビューに答えたもの。
一方、労働新聞1日付は、事件を隠ぺいしようとする米軍と、真相究明に消極的な南朝鮮当局を批判する論評を掲載した。
南朝鮮のキリスト教福祉団体、ハン民族福祉財団の関係者3人が10月30日、朝鮮の羅津―先鋒経済貿易地帯入りした。北側当局が南朝鮮人士の同地帯入りを許可したのは13ヵ月ぶり。
同財団は同地帯での製薬工場建設など、停滞中の事業再開を目指している。
南朝鮮の財閥「現代グループ」は10月29日、観光事業推進中の金剛山周辺に建設する予定の観光施設について、北側の朝鮮アジア太平洋平和委員会から30年間の利用権を保証する旨の書面(22日付)を受け取ったと明らかにした。
軍事政権下で市民から「拷問技術者」と恐れられ、1988年に暴力行為や不法逮捕の容疑で指名手配を受け、逃亡していた元京畿警察庁公安分室長、李根安容疑者(61)が10月28日深夜、11年ぶりに捜査当局に出頭した。
李容疑者は調べに対し、警察の元同僚から闘争資金を提供され、11年間の大部分をソウル市内の自宅で過ごしたのに警察官は捜査に来なかったと供述している。こうしたことから南朝鮮では、警察が逃亡を助けたという非難の声が上がっている。
プロ野球の記者投票が1日行われ、本年度最優秀選手(MVP)に、54本塁打のシーズン記録を作った、三星ライオンズの李承Y選手(23)を選んだ。王貞治のアジアホームラン記録(55本)にあと1本に迫った活躍が認められた。李のMVP受賞は1997年に続き2度目。
日本/
日本政府は2日、昨夏の朝鮮の人工衛星打ち上げを「ミサイル発射」だとして取った制裁措置のうち、直行便の凍結を解除すると発表した。記者会見した松谷蒼一郎官房副長官は再開理由として、(1)朝鮮が9月、朝米協議中はミサイルを発射しないと発表(2)朝米高官協議の再開――をあげた。
自民党の亀井静香政調会長は1日、旧日本軍の軍人・軍属として戦死、障害を負った在日朝鮮人への補償問題について、党内に委員会などを設け、検討を始める考えを明らかにした。政府は「法的に補償義務はない」との立場だったが、3月に当時の野中広務官房長官が「解決」を表明した。
国際/
米国務省のルービン報道官は10月29日の記者会見で、11月15日からベルリンで行われる朝米高官協議が「朝鮮高官の訪米につながることを期待している」と述べた。
ペリー政策調整官(元国防長官)が5月に訪朝した際、訪米を招請しており、姜錫柱第1副相が有力視されている。