映画/マトリックス(アメリカ)


 実は現在は、1999年ではなく、2199年。人間たちが「1999年=現実」だと思っていたのはコンピュータが作りだしたマトリックスと呼ばれる仮想現実(バーチャルリアリティ)の世界。

 人間は、バイオメカニカル昆虫の胎内に産みつけられ、コンピュータの熱源として栽培される。

 その事実を知り、この世を人間の手に取り戻すため、1人の人間が、人類の命運をかけコンピュータによる人間生産支配と壮絶な戦いを繰り広げる…。

 「真実」と「偽り」を対比するシーン、度肝を抜く最新SFX、ガンアクション、そして、香港のカンフーとの完全な融合による過激でありながら、優雅なバイオレンスシーンは見るものを夢中にさせる。

 とくに、コンピュータの中枢に直結した監視プログラムであるエージェント・スミスとの銃撃戦で、主人公・ネオが銃弾を身軽によける場面は、アクション映画の「革命」としか、言いようがない。

(脚本/監督/製作総指揮=ラリー&アンディー・ウォシャウスキー、主演=キアヌ・リーブス)