家庭菜園―私の歳時記/効率的なルッコラー

（崔敦�K　習志野市在住）

　秋の日の、つるべ落としとはよく言ったものだ。日曜日の午後、畑仕事をしていると、みるみるうちに日が暮れてしまう。それにつれ肌寒さを感じる今日この頃である。

　小松菜は東京野菜の代表。名前からして想像がつくように、江戸川区小松川付近で多く作られたからという。そのせいか東京付近の気候になじむようで、ほぼ１年中作ることが出来る。

　ひとうね分を食べ始める頃に、次に食する分を植えるようにしている。今は９月中旬にまいたのが食卓に上がる。同時に、１０月１１日にまいたのが元気に育っている。

　小松菜の種は、面積当たり多めにまく。随時、間引きしながら食することが出来るからだ。間引き菜も料理によってはなかなかの味である。また、キムチを漬ける場合もスーパーなどで売っているものより、少々若いほうが私の口には合う。これも自分で作るからこそ出来るというものだ。

　ルッコラーはハーブだ。スーパーやデパートなどでも、ハーブとして売っている。野菜というより有りがたみがあろうというものか。しかしどう見ても野菜だ。日本でも最近では、イタリア料理などでバジルとともに多く使われているために、若い人にはポピュラーな存在になっている。

　この野菜はお勧めだ。ちょっぴり癖があるが、レタスや玉ネギと一緒にサラダにすればとてもおいしい。また越冬用として数少ない貴重な野菜である。ハーブ売り場では根ごと束にして売っているが、家庭栽培ではサンチュと同じく、下から大きくなった葉っぱを順次かき取って行けばいい。非常に効率的な野菜だ。種まきは、関東付近では１１月上旬ころまでは大丈夫かも知れない。