同胞の店/黒毛和牛炭火焼肉「しちりん屋」(京都市西京区)


 「うちは屠場から直接仕入れているので、ちょっと味わえないような珍しい物が食べられますよ」と店長の全敬守さん(38)。なるほど肉のメニューはレパートリーに富んでいる。

 大動脈のコリコリ、和牛の食道ノドスジ、そしてツラミ(牛の顔)の赤身の部分ウチホホ、同じツラミの一部ミミカブ…、普段聞き慣れない名前が並ぶ。

 とくにお薦めなのがイチボ。Hボーンが省略されてイチボとなった。サーロインやリブロースよりうまいと言われる逸品だ。ミノ、ハチノス、センマイに続く4番目の胃、赤センもぜひ一度は試してほしい。

 客層はファミリーが多いが、ウィークデーにはサラリーマンの姿も目立つ。同胞だけでなく日本人にも評判の店だ。(聖)

 店長のはからいで、「リニューアルされた朝鮮新報を見た」と言えば、生ビール1杯サービス。姉妹店の洛陽亭(京都市中京区、TEL 075−801−4089)でも「新報読んだ」で同様のサービスをしてくれる(いずれも年内)。

 お薦めメニュー (1)赤セン  (380円)
           (2)イチボ  (1400円)
           (3)上カルビ (780円)

 営業時間 午後5時〜12時。月休。京都市西京区桂上野南町5―5(桂川街道五条上ル)(TEL 075−394−0029)