BOOK――朝米関係を読む


 ☆『永生』/共和国の長編小説・白峰社訳

 本書は、金日成主席の生涯の最後の年、1994年を克明に描いたベストセラー小説。訪朝したカーター元大統領と会談し、戦争という最悪の事態の回避と核問題の解決へ道筋をつけた主席の活動と共に、主席を突然に失った人民の悲しみをリアルに描いている。(白峰社 2000円+税)

 

 ☆『同盟漂流』/船橋洋一著

 1994年朝鮮半島危機、95年沖縄少女暴行事件、96年中台危機―冷戦後の日米同盟の危機を徹底した取材と鋭利な歴史感覚で描ききった大河ノンフィクション書き下ろし。

 21世紀の東アジア情勢を国際ジャーナリストが現代史の現場から問いかける。(岩波書店 2600円+税)

 

 ☆『朝米、朝・日国交樹立への道―その現状と展望』/厳正彦・編著

 これまで報じられてきた朝米、朝・日問題の事実関係を整理するとともに、両者の置かれた立場からなかなか明らかにされてこなかった部分についても、独自の取材にもとづいて「メモ」の形式として公表しているのが興味深い。(朝鮮新報社 900円)