共和国のスポーツ事情/共和国体育省ユン・ソンボム副相に聞く
12月6〜20日にタイで行われた第13回アジア競技大会で、共和国は金7、銀14、銅12のメダルを獲得した。金メダル数では、前回参加した1990年の北京大会(12個)には及ばなかったものの、世代交替で新たに登場した若い選手らの活躍は、今後に期待を持たせる内容となった。選手団長を務めた共和国体育省のユン・ソンボム副相から、今後の展望などを聞いた。
――大会の感想は
アジアの水準が高まっている。今大会では、これまでメダルを取れなかった国が新たに台頭した。また、ウズベキスタン、カザフスタン、キルギスタン、トルクメニスタンなどの参加により、メダル争いは一層激しさを増した。
ただ、レスリング、ボクシング、柔道、新体操などで、一部の国に対し不公平なジャッジがあったことは遺憾だった。アジアの平和と親善という大会の趣旨の徹底を望みたい。
――競技成績の評価は
共和国は2000年のシドニー五輪を見据え、新鋭を積極的に参加させた。それだけに経験不足は否めなかったが、金7、銀14、銅12のメダル数は、当初の目標を十分に達成できたと言える。
射撃の選手らは、タイに来て初めて今回の競技用弾を撃ったが、それでも金3つを含む6つのメダルを取った。世代交替を成功裡に終えたことの証だ。レスリングでも、強国としての伝統が守られている。世界でもトップクラスの中国と互角以上のたたかいを見せた女子サッカーは、今年のW杯でも活躍するだろう。
女子部門での活躍は目覚ましかった。初めて国際大会に出場した女子ソフトボール、女子フェンシングはメダルには至らなかったが、今後につながる健闘を見せたと評価している。
――教訓と課題は
国際大会での経験を積む必要がある。とくに、かつては強豪とうたわれたボクシングでメダル一つに終わったことにより、そのことを痛感した。今大会にエントリーしなかった種目でも、今後は国際大会に出て実力を養いたい。
99年はシドニー五輪のアジア予選があり、女子サッカーとレスリングなどは世界選手権がある。在日同胞からはアジア大会でも、応援、選手参加など大きな力添えを受けたが、今後も活躍を見守って欲しい。