視点
共和国の人工衛星打ち上げ(8・31)をめぐり米日の対応の差がますます開き、日本の孤立ぶりが際立っている。日本は弾道ミサイルと騒いでいるが、米国は人工衛星と公式に確認したという根本的な認識の差があるからだ。
対応の差その1、日本は食糧支援の棚上げを決定したが、米国は共和国に30万トンの食糧提供を決定した。その2、日本は朝鮮半島エネルギー開発機構への協力を見合わせたが、米国は早期解除するよう日本に要請した。その3、日本は日朝国交正常化交渉再開の働きかけを一方的に凍結したが、米国はニューヨークで朝米高位級会談(8・21〜9・5)を継続し、一連の双務懸案問題の一括妥結方式で合意した。朝米間ではすでに、朝米国交正常化につながる連絡事務所の開設、4者会談の10月再開、軽水炉本体の11月着工、などで合意済みとの報道もある。
小渕首相は22日、ニューヨークでのクリントン大統領との会談で、4者会談のメンバーに日本とロシアを加えた6者会談の必要性について言及。24日、「日本だけが蚊帳の外」だからと、首相はその提案理由を説明した。
共和国との直接パイプである朝・日交渉再開のための接触を一方的に切ったのは日本政府で、自分で蚊帳の外に出て行った。朝・日交渉はやらないと言いながら4者会談には加えてくれとはまったく勝手な言い分だ。米国から積極的な反応がなかったように誰もまともに相手にしない。(喜)