視点
マグワイアとソーサのホームラン争いはどちらに軍配が上がるのか。24日現在、両者の成績は並んでいるが、まだ予断を許さない。ところで、この争いをめぐって気になる話が伝わっている。米国のファンもマスコミもマグワイアをひいきしているというのだ。理由は「人種差別」にあると。マグワイアが米国生まれの白人エリート、ソーサがドミニカ出身の黒人だからだ。
今回の「ミサイル問題」をめぐっての、日本政府の過剰反応の根底には、朝鮮民族に対する根深い差別・蔑視があるように思えてならない。
米国はもちろん、中国や旧ソ連による初の人工衛星打ち上げの際にも、日本では反発はほとんど見られなかった。ソ連の時などは「成功の意義」と題する社説が載り、「大変結構なこと」との識者の声も聞かれた。
だが共和国が衛星打ち上げを発表し、米国や南朝鮮が公式に確認した後も、日本は衛星と認めさえしない。「制裁措置」を撤回する動きもない。
マスコミも同様だ。共和国の衛星打ち上げ発表直後の6日には、NHKが「ミサイルの衝撃・北朝鮮の目的は」と題する討論番組を放送。その中で某評論家から「北鮮」発言が飛び出した。ニュースステーションの解説者は、変な隣人は引っ越すか、なくなってほしいと語る始末。こうしたマスコミの姿勢が日本政府の過剰反応の火に油を注いでいる。そこから不慮の事態が生じた場合、マスコミはどう責任を取るつもりなのか。(聖)