視点
8月21日からニューヨークで、去る3月以来5ヵ月ぶりの朝米高位級会談が始まった。会談は24日、25日、31日と断続的に行われているが、2日現在、内容についての正式な発表は双方からない。
会談開催日程が明らかにされた8月12日の翌13日、共和国外交部スポークスマンは朝鮮中央通信社記者の質問に答えて会談に臨む基本姿勢を明らかにした。
それは共和国は朝米基本合意文に基づき黒鉛減速炉と諸関連施設を凍結し、使用済み核燃料棒の保管にも協力しているのに反し、米国は自らの義務である対北経済制裁の緩和、軽水炉建設の推進と重油の納入をスムーズに行っていないので、これを誠実に履行するよう強く求めたものだった。
基本合意文では、双方の義務が同時行動措置になっている。つまり一方が行動することによって他方も動く。逆に一方が行動しなければ他方は動く義務はない。米国は自らの義務を果たさず、共和国にのみ行動を求めている。
外交部スポークスマンは、会談に建設的な立場で臨み、合意文を生かすため全力を尽くし、会談の結果を見て、今後の行動方針を決心すると述べ、「朝米間の問題を円満に解決することで、われわれが望まない選択をしなくてすむよう期待する」と結んだ。
94年10月21日に基本合意文が発表されてからまもなく4年が経とうとしている。合意文を生かすかどうかはひとえに米国の姿勢にかかっている。(喜)