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静岡県議会が朝鮮高級学校卒業生の大学受験資格問題で政府に意見書


 静岡県議会は7月31日、朝鮮高級学校卒業生の大学受験資格認定に必要な措置を日本政府が講じるよう求める意見書を採択し、内閣総理大臣と文部大臣、自治大臣にそれぞれ提出した。

 意見書は、相当数の公・私立大学が現在、朝高卒業生について高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認め、独自の判断で受験資格を認定していると強調し、政府が他の外国人学校生や留学生などの受験資格との均衡に配慮しながら、朝高生の大学受験資格認定に必要な措置を取るよう強く要望している。

 静岡県民族教育対策委員会(朴震秀委員長=総聯静岡県本部委員長)の代表らは5月6日、県庁を訪れ、当時の川口久一県議会議長に、朝高卒業生の大学受験資格認定と朝鮮学校への私学並みの教育助成を要望。6月議会で朝鮮学校の処遇改善を求める意見書を採択するよう強く求めていた。また委員会では同様の要望書と陳情書を静岡市と富士市にも提出する一方、県議会各会派にも積極的に働きかけていた。

 朝鮮学校の処遇改善、差別是正を求めるものとしては6月末に、兵庫県伊丹市議会と愛知県豊明市議会が、政府が日本弁護士連合会(日弁連)の勧告を受け入れ、大学受験資格認可と助成充実への措置を取るよう強く要望する意見書を採択している。

 県議会単位でこうした意見書が採択されたのは今回が初めて。その意義は大変大きい。