第3回国際少年サッカー大会/在日朝鮮初級学校選抜は9位
8月20〜23の4日間、奈良県大淀町の平畑運動公園を主会場で行われた第3回国際少年サッカー大会(奈良県サッカー協会主催、日本サッカー協会、読売テレビなど後援)に、在日朝鮮初級学校選抜と大阪、兵庫、京都の各初級学校選抜、奈良初級が出場した。6月の初級学校中央サッカー大会の優秀選手らで組まれた在日選抜は、共和国の代表として参加。昨年度大会に続く2連覇を目指したが、5勝1敗1引き分けで9位に終わった。大会にはブラジル、中国、台湾、シンガポールの海外チームと、日本各地のクラブなど全84チームが参加した。
初日に1次予選が行われ、42チームが「Tカップ」トーナメントの出場権を獲得。在日選抜と大阪、兵庫の各選抜も勝ち上がった。
3チームずつ14組に分れて行われた「Tカップ」予選リーグで、在日選抜は高月SS(滋賀)、大淀北野FC・A(奈良)にそれぞれ8−0、1−0で勝利。大阪選抜も堅田SS(滋賀)、久御山SJ(京都)をそれぞれ4−0、1−0で破り、揃って決勝トーナメントへ進んだ。兵庫選抜は惜しくも敗退した。
決勝トーナメント1回戦で、兵庫の強豪、西宮トレセンと対戦した在日選抜は、前半に1点を失ったものの、積極的にシュートを放ち相手ゴールを脅かす。後半18分には、金麗日選手(東神戸)からパスを受けた金正訓選手(大阪第4)がドリブルで切り込み同点ゴールを決めた。しかし終了1分前にPKで1点を失い、1−2で惜敗。大阪選抜もセレッソ大阪ジュニアに敗れ、ともにベスト8進出はならなかった。
その後、1回戦で敗れた6チームがブロック別に試合を行い、在日選抜と大阪選抜、そしてシンガポールがそれぞれ勝利した。最終日にはこの3チームで9〜11位を決める順位決定リーグ戦を行った。
在日選抜はシンガポールに大接戦の末2−2で引き分け、大阪選抜に1−0で勝った。シンガポールも大阪選抜に1−0で勝利し、両チームが同点で9位に入った。2敗した大阪選抜は11位だった。
在日選抜の監督を務めた在日朝鮮蹴球団の李康弘部長は、「普段の練習成果が反映された反面、精神面の弱さという欠点も出た。先制されると焦ってしまい本来の自分たちのプレーを見失ってしまう。これからは基礎動作と体力の向上はもちろん、必ず勝つという強い精神力を鍛えたい。学校や家庭でも、選手の健康管理や食生活など環境作りに協力してほしい」と話していた。
昨年度大会で優勝を経験している在日選抜の林錫父Lャプテン(千葉)は、7試合中、唯一敗れた西宮トレセンとの試合を振り返り、「僕らも100%の力を出したが、相手が強かった。この悔しさをバネにもっと練習に励み、次の試合では必ず勝ちたい」と決意を新たにしていた。
なお「Tカップ」ではセレッソ大阪ジュニアが優勝、西宮トレセンが準優勝した。