ここが知りたいQ&A/祖統委が南執権者への公開質問状を発表したが
「対北提案」の真意質す/関係改善の意志計る尺度
Q 祖国平和統一委員会(祖統委)書記局が8月20日、南朝鮮執権者への公開質問状を発表したが。
A 金大中「大統領」が14日に発表した「対北提案」と関連したもので、金大中に真に和解と団結、平和統一の意思があるのかを質している。
Q 質問状の内容は。
A 質問事項は5つ。@米軍の永久占領を哀願しながら、祖国統一3大原則を再確認した「基本合意書の精神」についてうんぬんできるのか A「国家保安法」と安企部をそのままにして南北間の和解を実現できるのか B「相互主義」とともに「太陽政策」で相手を愚ろうしながら、真の「協力、交流」が実現できると思っているのか C挑発的な武力増強と北侵のための外勢との合同軍事演習を続けながら「平和」と「戦争脅威」の除去について言えるのか D民族の和解と団結、統一のために立ち上がった南朝鮮青年学生と人民に対する弾圧は歴代「政権」が行ってきた反統一分裂主義策動の再演ではないのか――との内容だ。
Q 具体的に説明してほしい。
A まず質問@についてだが、金大中は「対北提案」で南北合意書について言及し、分野別共同委員会を稼働させるよう主張した。南北合意書とは1991年12月13日に採択された「南北間の和解と不可侵及び協力・交流に関する合意書」。この前文には、7・4共同声明に宣明された自主・平和統一・民族大団結の祖国統一3大原則を再確認することが明記されており、これが合意書の基本精神だ。つまり外勢の干渉を排除し、民族の力で統一問題を解決していこうというものだ。
だが、南の執権者は「韓米安保体制をより確固たるものとする」(「大統領」就任辞)と米国との共助体制を追求しており、駐南米軍も引き続き駐屯させるべきだとしている。さらに、祖統委も質問Cで主張しているが、7万兵力を動員して米・南朝鮮軍合同で乙支フォーカスレンズ演習を繰り広げるなど、北侵を想定した軍事演習を展開している。また、質問Bにあるように、南当局の「太陽政策」の狙いは北の「開放、改革」を促し、「自由主義体制」に組みこもうという所にあり、「吸収統一」政策と変わりない。その一方で北との協力・交流を唱えること自体矛盾する。
Q 和解、団結、統一のための南朝鮮の人々の動きについては。
A 南北関係改善を唱える一方で、彼らの動きを封じ込めている。当局は祖国解放53周年に際して板門店で開かれた「民族の和解と団結、統一のための大祭典」への参加を企図した学生らを連行。13〜15日のソウル大での統一大祭典・汎民族大会弾圧のために200個中隊2万余人を動員し、祖国統一汎民族連合(汎民連)の姜希南議長ら4人を「国家保安法」違反で拘束した。祖統委も質問AとDで質している。
Q 南の対応は。
A 「不適切」「遺憾」などとして答えを避けている。だが北側は「絶対に回避できない全民族の質問」(労働新聞8月26日付)だと指摘。南当局が真に南北関係を改善し和解と統一を実現しようとするのか、依然として反北、反統一対決を追求するのかを計る尺度だと主張している。