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視点


 映画「仮面の男」の主演俳優、レオナルド・ディカプリオは、鉄仮面をつけて牢獄に幽閉されていたルイ14世の双子の弟の役作りをする際、南アフリカのマンデラ大統領を参考にしたという。アパルトヘイトの廃絶・南アフリカの民主化を訴えたたかってきたマンデラ大統領は、28年間も獄中にいた。

 その彼よりもはるかに長い獄中生活を強いられている人物が南朝鮮にいる。非転向長期囚の禹容角氏(69、音訳)。実に41年間も投獄されている。今回の「8・15赦免・復権」にも含まれなかった。順法誓約書を書かなかったからだ。17人の非転向長期囚は誰も誓約書を書かず、赦免から除外された。釈放された良心囚は455人中わずか94人。

 金大中「政権」誕生後に初めて登場した順法誓約書は良心囚の釈放条件として提示されたものだ。「自由民主主義体制を守護する」と一筆書かせるものだが、つまりは2度と民主化闘争を行わず、「模範的」市民として生きていくことを強要するものだ。

 元非転向長期囚の共同生活の場である「出会いの家」の人々は「順法誓約書は転向制度より悪質」と強調する。現「政権」は前「政権」よりもひどいと言える。

 今年の「3・13特赦」で釈放された元長期囚、崔夏鍾氏(72、音訳)は、「前政権でも高齢者や病人は釈放してくれた」と述べた。「老人に何ができるからといって誓約書をうんぬんするのか」と崔さんは語っている。(聖)