労働新聞が日本の教科書検定結果を非難
労働新聞3日付は論評で、日本政府が6月23日に発表した来春から使われる高校教科書に対する検定結果について、次のように非難した。
日本政府は今回の検定で、歴史教科書に不十分ながら反映されていた日本の過去の犯罪に関する部分を削除、修正した。
例えば「従軍慰安婦」に関する記述では、「軍が設置し管理する日本軍兵士のための慰安所」との記述が「証拠が不十分」との口実で「軍も設置に関与した慰安所」と訂正された。戦後補償に関する記述では、「国家間における賠償は解決済みであり、問題になっているのは個人の請求権に基づく主張である」という検定意見により、計11ヵ所の訂正が指示された。
日本政府が犯罪を認めて謝罪、補償する意志がないばかりか、未来を担う新しい世代に罪深い歴史に対する正しい認識を与えようとしていないことは明白だ。
日本はわが国をはじめアジア諸国の人民に拭い切れない罪悪を犯した国であり、殊に「従軍慰安婦」問題は当初から日本当局の指示によって軍部が直接計画、組織した前代未聞の反人倫的犯罪である。
日本政府はこの犯罪を認めもせず、歴史教科書への記述もしなかったため、日本の若者のほとんどが「従軍慰安婦」という言葉すら知らずにきた。
その後、関連資料が相次いで発見されるや、日本政府は「従軍慰安婦」の実在を認めざるを得なくなり、歴史教科書にも十分とは言えないまでも、事実が反映されるようになった。
日本政府は今、資料をわい曲して記述するよう巧妙に動き、日本当局や軍部には責任がないとの印象を与えるような記述への書き換えを強要している。
戦後補償問題も同様だ。日本は過去の犯罪について個人への補償はもとより、国家間賠償も当然のごとく回避してきた。
このような態度は他の第2次世界大戦敗戦国とは余りにも対照的で、非難の声が高まっているが、日本はこの現実を無視し、国家間賠償が解決済みであるかのように歴史教科書に記述させて既成事実化しようとしている。
日本の右翼保守政治家やマスコミは、過去の犯罪を歴史教科書に反映させるのは自虐的だと公言し、過去の犯罪を賛美する映画が上映されても黙認している。
日本政府が歴史のわい曲を公然たる政策として掲げたことは、日本帝国主義の轍を踏もうとする侵略野望に端を発している。しかし、それは日本を再び破滅へと導く危険な行為だ。
歴史はわい曲することも消し去ることもできない。歴史に対するわい曲は絶対に許されない。まして、後世にわい曲された歴史を伝えるのは重大な犯罪行為だ。日本政府は過去の犯罪を素直に認め清算すべきであろう。(朝鮮通信)