日校生・サマースクール、留学同・マダン’98/開催目前
夏休みを目前に控え、各地の朝青や留学同組織では「日校在学朝鮮人学生夏休み講習会(サマースクール)」とサマーフェスティバル「マダン’98」の準備に拍車がかかっている。日本の中学・高校・大学に通う同胞学生が民族に触れる場として、夏の恒例行事になっているこの2大イベント。今年のサマースクールは7月29〜8月28日まで7つの地方ブロックで、「マダン’98」は8月3〜6日に長野県で、それぞれ2泊3日で行われる(表参照)。
今年もあの夏がやってくる/民族に会いに行こう
サマースクールの対象は日本の中学・高等学校に通う同胞学生。今年は7月29〜30日の関東・東北ブロックを皮切りに、中四国・九州、東海・北信、北海道、大阪・奈良・和歌山、京都・滋賀、兵庫の各ブロックで行われる。1000人を集めるのが目標だ。
目的は、日校生の民族性を養い、学生会のネットワークを充実させるための土台を築くこと。朝青ではこれを機に、日校生1万人を対象にした訪問談話運動も繰り広げるという。
各ブロックのイベントは演劇や民族体験コーナー、文化公演、運動会、キャンプファイヤーなど内容は多彩だが、「民族」「学生会」のテーマで一貫している。日校生向けにアレンジされた各地方朝鮮歌舞団の公演も楽しみだ。
各ブロックでは実行委員会と事務局を設け、一斉に準備を開始。「みんなの心にK(コリアン)メール」「俺達コリアンだっちゅーの!」など、ブロックごとのキャッチフレーズが個性的な、ビラや会報を利用して広く宣伝する一方、各地域での様々なイベントの場でも参加を募っている。東海・北信ブロック実行委では、宣伝効果を高めようと「チケットぴあ」でもチケットを販売。後援団体に愛知県や松本市の教育委、中日新聞社、東海テレビなどの協力を得て、初めて参加する日校生や父母に紹介しやすいようにするなど、各ブロックの取り組みも様々だ。
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日本の大学、短期大学、専門学校に通う同胞学生を対象にしたサマーフェスティバル「マダン」は、留学同が主催する最も大きなイベントの一つだ。今回は、祖国統一をテーマにした学習発表会や、スイス・ジュネーブで開かれた国連人権委員会の活動報告、今後の留学同活動に関する討論、芸術発表会、クラブ対抗運動会などが行われる。
留学同では各地方本部代表らで中央実行委員会を構成し、各地方本部に実行委を設けた。中央実行委では4月初から6月にかけてイベントの内容を討議、決定。内容ごとに各地方実行委に役割を分担し、すべての準備を同時進行で行っている。
学習発表会を担当した大阪本部では、民族教育、法的地位問題、南北朝鮮の統一案などの研究テーマを設定、各地方本部が分担で研究を進めている。
開会式を担当した京都本部では、学生らが自ら作成したシナリオをもとに演劇を準備するなど、各本部ごとに準備は順調に進んでいる。
参加の呼びかけにも余念がなく、各本部・支部の機関紙はもちろんインターネットホームページも使って大々的に行っている。