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東京第3の6年生ら、横浜で1日ヨット教室


 朝鮮学校生徒を対象にした1日ヨット教室「帆友祭」が5日、横浜市の横浜ベイサイドマリーナで行われ、東京朝鮮第3初級学校の6年生が参加。初夏の海で爽快なセーリングを楽しんだ。「帆友祭」は在日本朝鮮人海洋協会結成準備委が主催し、日本人ヨットマンの協力を得て、1994年から行われている。子供たちの夢と朝・日交流の輪を広げるのが目的だ。

 東京の学校が参加したのは今回が初めて。「子供たちにとって卒業前の良い思い出になれば」と担任の康哲敏教員は語る。

 今回は、同校がある板橋区在住の同胞ヨットマン金一圭(地域商工会理事長)、高碩準(総聯支部国際部長)の両氏と彼らの日本人ヨット仲間でベイサイドマリーナヨットクラブのメンバーが生徒22人と父母、教員らを招待した。

 「『帆友祭』は子供のための素晴らしい企画。朝鮮の子供たちと接するのは初めてだが、ヨットの楽しさを共有することで交流を深めたい」と「Winds Kiss」号の内田寛太さん。初めてのセーリングに心を弾ませる子供たちの気持ちは、ヨットマンたちにも十分伝わっていた。

 午前10時半、生徒らは8艇のヨットに分乗し、目的地の八景島を目指して出港。風は穏やかで絶好のセーリング日和。各ヨットではオーナーらが、舵の取り方やセイル(帆)の揚げ方など、模範を示しながら生徒に教えていた。初めは照れてぎこちなかった生徒らの動きも慣れるに連れて大胆になり、「現在、4ノットで帆走中」「運転を替わります」など声をあげて、大人顔負けのヨットマンぶりを披露。八景島では焼肉を囲んで交流し、沖では海水浴も楽しんだ。

 先頭を切って海に飛び込んだ金泰成君は「日本のヨットマンから色々教えてもらえて楽しかった。大きくなったら僕もヨットマンになりたい」と真っ赤に日焼けした顔をほころばせた。

 「疾風」号の坂本喜秀さんは「朝鮮の子供たちはとても礼儀正しく親近感を覚えた。同年代の子供を持つ仲間も多いので、次はぜひ私たちも子供たちを連れて参加したい」とイベントの「恒例化」を望んでいた。朴基大校長も「とても良い経験をさせてもらった。これからは夏の恒例行事にしたい」と話していた。(道)

 

参加校募集中

 在日本朝鮮人海洋協会結成準備委では、「1日ヨット教室」を希望する学校を募集している。対象は主に朝鮮学校の生徒。今後の予定は20日に滋賀初中、9月27日に東北初中高の生徒を対象に行う。問い合わせは、在日本朝鮮人体育連合会 TEL 03−3816−4357まで。