共和国の軍縮・平和研究所スポークスマン、米経済戦略研究所の「米軍の漸進的撤収」案評価
共和国の軍縮・平和研究所スポークスマンは6月26日、米経済戦略研究所が南朝鮮から米軍の「漸進的撤収」と「新しい安保体制」を構築することを主張したことと関連し、談話を発表した。
談話は、これは米軍が1日も早く南朝鮮から撤収することを願う共和国の要求に照らし合わせて見ると、不足点はあるものの21世紀を志向し発展を遂げている現国際的緩和すう勢を反映したもので、評価できると強調し、次のように指摘した。
こんにち、南朝鮮からの米軍撤収と関連した主張が米国内で再び浮上しているのは、現南朝鮮当局者が騒いでいる「米軍永久駐屯論」が、いかに不当なものかを改めて示している。
さらに、朝鮮問題と関連して関係国の間で「戦略的同伴者関係」が樹立されている現在の環境から、南朝鮮に米軍を永久駐屯させようとするのは、時代錯誤的な政策的誤りである。
過去、米政府と国会は、南朝鮮駐屯米軍を段階的に削減・撤収させるための計画を数回発表したことがある。
事実上、南北間で不可侵に関する合意書が採択され、朝米間では基本合意文が採択、発効された現時点で、米軍が南朝鮮に継続して存在する根拠はない。
南朝鮮から米軍を撤収させ、民族自主の原則から全民族の大団結に基づき、国の自主的平和統一を成し遂げようとする共和国の立場に変わりはない。
米政府は、平和と緩和へと進む国際情勢の推移と発展、平和を志向する米国民の要求に沿って、南朝鮮から軍隊を撤収するための措置を速やかに講じ、国の統一問題を民族自体の力で解決しようとする朝鮮人民の努力に助けになるようすべきだ。(朝鮮通信)
報告書の内容/7年以内に兵力削減を
【注】米経済戦略研究所が6月17日に発表した「朝鮮半島における米国の軍事プレゼンスの未来」と題した政策報告書は、97年末から経済危機に直面した南朝鮮の現状を考慮すると、現在の米・南朝鮮安保関係を乱すような行為は、南朝鮮をさらに不安定にする材料となりうるとしながらも、「米国が南朝鮮との対話を進め、漸進的であれ7年以内に在南朝鮮米軍の兵力削減につとめることが必要だ」と指摘した。また、「米国は部隊撤収に伴う兵力削減に積極的に臨み、1953年の停戦協定を平和維持的な新しい枠組みに取り替えるべきだ」と強調し、そのためには4者会談など他国間の外交努力が必要であり、とくに「共和国が再三、望んでいる米朝2国間の安保対話のテーブルを提供しなければならない」と言及。さらに、朝鮮半島の安定のために米国が、94年の米朝基本合意書に基づき、朝鮮戦争以来続く経済制裁の段階的な解除を推し進め、非戦略的貿易と投資を促進させなければならないと指摘した。報告書作成には、共同議長としてセリグ・ハリソン(ウッドロー・ウィルソン国際学者センター研究員)、クライド・プレストウィッツJr(経済戦略研究所所長)の両氏、チャールズ・フリーマンJr(国際安全保障問題元国防書記官補)、ローレンス・クラークソン(ボーイング社副社長)、ゲイリー・ハフバウアー(国際関係協議会理事)、ブルース・カミングス(シカゴ大学歴史学教授)など30余人の著名人士が参加。89年に設立された同研究所は、懸案の政策建議書を作成し、政府、議会などへの影響力を行使している民間政策研究機関。