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米は対朝鮮敵視政策の撤回を/共和国外交部スポークスマン


 共和国外交部スポークスマンは22日、米国が最近、共和国に対する経済制裁問題の検討を示唆しながらも、この問題で前進をもたらすためには、共和国が彼らの「関与政策」に合流しなければならないという条件付きの立場を表明したことと関連し、談話を発表した。談話は、米国側が新たな条件を相次いで掲げるのは、われわれの「制度変化」を追求したり、武装解除を願うもの以外の何ものでもないと指摘。そして、米国が共和国に対して根本的で実際的な制裁を解消するかしないかという問題は、対朝鮮敵視政策を撤回し、われわれとの関係を改善する用意があるのかないのか、そして朝米合意文を順調に履行する用意があるのかないのかを分ける基準として評価されようと強調した。談話の内容は以下のとおり。(朝鮮通信)

 

経済制裁緩和と合意文履行も

 米国の立場は結局、共和国に対する経済制裁を通じて対朝鮮敵視政策を旧態依然として追求しようとする意図を明白に示したものとして、注目せざるを得ない。

 共和国に対する米国の経済制裁緩和問題は、米国が朝米基本合意文に従って当然すべき核心的義務事項として、朝米双務関係で約4年間も懸案問題として論議されてきた。

 朝米合意文に従って米国が負った義務履行で基本の基本は、共和国に対する制裁緩和を通じた敵視政策の解消である。朝米合意文に従って共和国は、われわれの政策である自立的核エネルギー工業を犠牲にする政治的勇断を下し、黒鉛減速炉とその関連施設をすべて凍結し、使用済み燃料を安全に保管するなど、義務事項を履行している。

 また共和国は、95年初めに米国との経済貿易関係で適用してきた制限措置のすべてを解除し、合意文の貿易投資障壁緩和と関連した条項に従って、自己の義務を完全に履行した。

 共和国は朝鮮半島の平和と安定を実現しようとする一貫した立場から、4者会談にも参加する勇断を下し、平和樹立過程に着手した。

 従って、米国側の論理に従うとしても、共和国に対する制裁を緩和する名文は十分に立って余りある。

 しかし米国は、共和国のこのような政策的勇断に合わせて自らの対朝鮮敵視政策を根本的に変える政治的決断を下していない。

 米国は、旅行と通信サービスなど極めていくつかの副次的な分野だけの象徴的な制裁を緩和し、貿易と投資の許可など、朝米双方間の敵対関係解消を意味する実質的な制裁措置を緩和したのは一つもない。

 米国が象徴的にせよ一連の制裁緩和措置などを講じたが、実際には凍結された共和国の財産の解除どころか、米国の銀行を通じたドル決済の許可すらしておらず、米国市民が共和国訪問時にクレジットカードも利用できない状況である。

 にもかかわらず、米国側は合意文に従って当然すべき制裁緩和措置を、約4年たった今日まで講じておらず、逆にそれを長期にわたるプロセスとなる4者会談の進展など他の朝米懸案問題解決を前提条件に掲げ、共和国から何らかの政治的譲歩を得ようと執ように試図している。

 これは共和国にとって、米国が言葉では合意文履行についてうんぬんするが、本心ではその履行を放棄しようとするのではないかという疑心を抱かざるを得ないようにしている。

 合意文がいかに貴重で制裁緩和が必要だとしても、われわれはいかなる政策変更や武装解除をいけにえとして捧げはしない。自主性を生命とする共和国には、国と民族の自主権を守ることがもっと貴重であり、制裁撤回もそのためのものである。改めて明らかにするが、朝米合意文の基本精神は敵視政策の撤回である。

 従って、米国が共和国に対する制裁を緩和すれば、それは即ち共和国に対してこれ以上、敵視政策を実施しないという米国の意志を証明するものとなろう。共和国が合意文履行を重要視する理由もここにある。

 万一、米国が合意文の義務に従って当然すべき共和国に対する敵対的制裁政策撤回をもって、われわれにいかなる譲歩を得ようとするならば、われわれは条件付きの制裁緩和にはいかなる興味も持たない。

 米国側が対朝鮮経済制裁緩和問題で自らの不当な立場だけに固執しながら最後まで肯定的な措置を講じないならば、われわれも決して米国を信頼せず、米国が合意文を生かそうとする意志がないものと判断するしかないだろう。これは結局、不可避にもわれわれが選んだ道に進むしかないように後押しするものとなろう。